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KCLスタッフブログ ~ブックとラック~

2023年10月21日(土)PM1:42|投稿者:KCLスタッフ

第三弾 桑名ゆかりの有名人

こんにちは、志るべです。
秋も深まってまいりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

 

前回のブログ「遠くて近い留学の話」で、なばなが海外留学の本を紹介しました。
その中で「昔は海外留学したと聞くと、自分とは別世界の話のように感じた」と書いていますが、今から155年ほど前、時は明治維新、まさしく別世界に飛び込んだ若者たちがいました。

 

その一人が、駒井重格(こまい しげただ)です。
今回は、「第三弾 桑名ゆかりの有名人」として駒井重格を紹介したいと思います。

 

駒井重格は幕末の桑名藩士で、維新後にアメリカに留学し、後に専修学校(現在の専修大学)を創設した人物です。
駒井家は代々、久松松平家(徳川家康の異父弟の家系。「第二弾 桑名ゆかりの人物」をご覧ください)に仕えた家柄で、学者をたくさん輩出しています。
重格の父、祖父は共に儒学者で、重格は14歳という若さで家督を継ぎました。
戊辰戦争では神風隊に所属して戦っています。
桑名藩は庄内(山形県)で降伏しますが、重格は寒河江の激戦で負傷していたこともあり、鶴岡城下に近い大山で謹慎し、その後、帰藩しました。

 

明治7年(1874)、旧桑名藩主・松平定教(まつだいら さだのり)のお供をする形でアメリカへ留学し、ニュージャージー州にあるラトガース大学で経済学を学びました。
この留学中、後に専修学校を創設する仲間、相馬永胤(そうま ながたね)、田尻稲次郎(たじり いなじろう)、目賀田種太郎(めがた たねたろう)と出会います。
相馬と田尻は嘉永3年(1850)生れで、目賀田と駒井は、その3年後、黒船が来航した嘉永6年(1853)に生れました。(『専修大学 105年』では重格は嘉永5年(1852)生れ、とあります)
幕末には、相馬(彦根藩)と田尻(薩摩藩)は倒幕派、目賀田(幕臣)と駒井(桑名藩)は佐幕派と敵対する立場にありました。

 

そんな彼らを描いた小説がこちら、
『蒼翼の獅子たち』(志茂田 景樹/著 河出書房新社 2008.10)

 

 

『蒼翼の獅子たち』(志茂田 景樹/著 河出書房新社    2008.10)

 

 

物語は、明治3年(1870)9月28日、17歳を迎えたばかりの目賀田種太郎がアメリカ留学に出発するところから始まります。
幕末の動乱を生き抜いて留学を果たした若者たちは、しだいに新しい学校を創ることに情熱を傾けていきます。
彼らが目指したのは、日本語で法律学と経済学を学ぶことができる専門学校を創ることでした。
帰国後の明治13年(1880)、現在の専修大学の前身である専修学校を設立します。

 

専修大学の創設についてくわしく記されている一冊はこちら、
『専修大学 105年』(専修大学出版局 1984.9)
建学の精神の項では、重格たち4人がどのように生き、専修学校設立に至ったかが記されています。

 

こちらもご覧ください。
『専修大学史紀要 創刊号』(専修大学大学史資料課  2009.3)
専修大学長の日高義博氏が「建学の精神と大学の未来」として、4人の創立者について語っています。
『専修大学史紀要 第11号』(専修大学大学史資料室 2019.3)
専修大学の歴史が記されています。

 

その後、重格は大蔵省、農商務省の官僚として近代国家の土台づくりに力をそそぎます。
東京大学予備門や岡山中学校(現在の岡山県立岡山朝日高等学校)、岡山県師範学校(現在の岡山大学)等で英語、経済学を教え、教育者としても活躍しました。
また語学に堪能であった重格は、フランス経済学を日本に導入し、多くの著作・翻訳書を残しています。

 

明治32年(1899)には、高等商業学校(現在の一橋大学)の校長に就任し、専攻部を2年延長、商業学士号を新設する等、学校改革に着手しました。
けれども、在任中の明治34年(1901)12月9日に急逝しました。享年48歳でした。

 

桑名藩士であった駒井家の歴史については、こちら、
『美術館紀要 第1号』(桑名市立文化美術館 1979.7)
西羽晃氏が「駒井重格について」と題して考察しています。
また、『郷土史を訪ねて』(西羽 晃/著 朝日新聞社名古屋本社 2010.6)の中にも駒井重格についてまとめられています。

 

 

 

幕末から明治へと大きく変化した時代を生き抜いた若者たち。
どのような思いを抱いて海を渡り、そこで何を見て、何を感じ、どう行動したのでしょう。
図書館の本を通して彼らの姿に触れてみませんか?

 

 

<紹介資料>
『蒼翼の獅子たち』 志茂田 景樹/著 河出書房新社 2008.10 AL936シモ
『専修大学 105年』 専修大学出版局 1984.9  L289コ桑名人物
『専修大学史紀要 創刊号』 専修大学大学史資料課  2009.3 L289コ桑名人物
『専修大学史紀要 第11号』 専修大学大学史資料室 2019.3 L289コ桑名人物
『美術館紀要 第1号』 桑名市立文化美術館 1979.7 L069ク
『郷土史を訪ねて』 西羽 晃/著 朝日新聞社名古屋本社  2010.6   AL292ニ

<志るべ>

 

 

 

 

2023年9月10日(日)PM1:00|投稿者:KCLスタッフ

博物館×中央図書館 令和5年度ML連携セミナー(第5弾)「額装の楽しみ」を開催します!

ML連携とは、博物館(Museum)と図書館(Library)が連携し、共通のテーマに沿って企画展示やセミナーを開催する協力活動です。

 

中央図書館では、博物館展示のテーマに合わせた関連書籍の展示や、博物館職員等によるセミナーを行います。

 

画像をクリックすると拡大します(PDF)

 

第5弾は博物館企画展「絵の心はさらなり –額装で見る絵画-」の開催に合わせて、関連書籍展示と桑名市博物館職員によるセミナー「額装の楽しみ」を行います。

 

<セミナー紹介>

絵画はその装丁によって「額装」「軸装」などと呼ばれますが、「装」という文字には「よそおう」「かざる」の意味があり、これは、書画が描かれている「本紙」を飾るという意図です。

今回の展覧会は、絵を見るのに額装について知ると更に絵を見直せます、という意味で「絵の心はさらなり」というタイトルとなっています。

ちょっとしたワークショップもしますので、「装う」秘密を覗いてみませんか。

※状況により変更・中止となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願いいたします。

 

<日程>

博物館×中央図書館 令和5年度ML連携企画 セミナー「額装の楽しみ」

講師:桑名市博物館 歴史専門官 大塚 由良美

日時:9月24日(日) 午後1時30分から午後3時

場所:くわなメディアライヴ 2階

資料代:200円 ※おつりのないようご用意ください

定員:50名(先着順、事前申込制)※定員になり次第締め切ります

申込み方法:直接窓口、または電話で中央図書館へ

申込み開始:9月14日(木)午前11時~  ※受付は各日午後5時まで

問い合わせ:桑名市立中央図書館  〒511-0068 桑名市中央町三丁目79  0594-22-0562

カテゴリー:イベント, 桑名・三重 | コメント (0) | 
2023年7月18日(火)AM11:20|投稿者:KCLスタッフ

博物館×中央図書館 令和5年度ML連携セミナー(第4弾)「いまさら聞けない 桑名盆のキホン」を開催します!

ML連携とは、博物館(Museum)と図書館(Library)が連携し、共通のテーマに沿って企画展示やセミナーを開催する協力活動です。

 

中央図書館では、博物館展示のテーマに合わせた関連書籍の展示や、博物館職員等によるセミナーを行います。

 

画像をクリックすると拡大します(PDF)

 

第4弾は博物館企画展「かぶら盆 それだけじゃない 桑名盆」の開催に合わせて、関連書籍展示と桑名市博物館職員によるセミナー「いまさら聞けない 桑名盆のキホン」を行います。

 

<セミナー紹介>

桑名市の伝統工芸品として有名な桑名盆。“かぶら盆”の名でも親しまれていますが、
なぜ蕪の絵が盆面に描かれるようになったのか、ご存知でしょうか?
また、そもそも「桑名盆」はいつ頃から存在するのか?桑名盆には他の地域と比べてどんな特徴があるのか?など
今回のセミナーでは、これら桑名盆のキホンについてお話しします。

※状況により変更・中止となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願いいたします。

 

<日程>

博物館×中央図書館 令和5年度ML連携企画 セミナー「いまさら聞けない 桑名盆のキホン」

講師:桑名市博物館 白鞘 南海

日時:8月5日(土) 午後1時30分から午後3時

場所:くわなメディアライヴ 2階

資料代:200円 ※おつりのないようご用意ください

定員:30名(先着順、事前申込制)※定員になり次第締め切ります

申込み方法:直接窓口、または電話で中央図書館へ

申込み開始:7月27日(木)午前11時~  ※受付は各日午後5時まで

問い合わせ:桑名市立中央図書館  〒511-0068 桑名市中央町三丁目79  0594-22-0562

 

カテゴリー:イベント, 桑名・三重 | コメント (0) | 
2022年9月20日(火)PM12:40|投稿者:KCLスタッフ

博物館×中央図書館 令和4年度ML連携企画(第5弾)「秋の夜長の物語 –中世の逸話-」を開催します!

ML連携とは、博物館(Museum)と図書館(Library)が連携し、共通のテーマに沿って企画展示やセミナーを開催する協力活動です。

 

中央図書館では、博物館展示のテーマに合わせた関連書籍の展示や、博物館職員等によるセミナーを行います。

 

画像を選択すると拡大します(PDFファイル)

第5弾は博物館展示「秋・ものや想ふ」の開催に合わせて、関連書籍展示と桑名市博物館 歴史専門官によるセミナー「秋の夜長の物語 –中世の逸話-」を行います。

 

<セミナー紹介>

秋はなぜかもの悲しく想う季節です。これは月に対する古代人からのDNAかも知れません。『万葉集』を始め多くの歌集に月の名歌が出てきます。

そして、秋と言えば現代では「読書の秋」ですが、昔は「秋の夜長」に囲炉を囲んでお話が始まります。特に中世の戦いの中から生まれた物語は好まれ、『平家物語』などが生まれています。秋の夜長の物語を聞いて中世にものや想ってはいかがでしょうか?

 

※状況により変更・中止となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願いいたします。

 

<日程>

博物館×中央図書館 令和4年度ML連携企画 セミナー「秋の夜長の物語 –中世の逸話-」

講師:桑名市博物館 歴史専門官 大塚 由良美

日時:10月1日(土) 午後1時30分から午後3時

場所:くわなメディアライヴ 2階 第一会議室

定員:50名(先着順、事前申込制)※定員になり次第締め切ります

申込み方法:直接窓口、または電話で中央図書館へ

申込み開始:9月22日(木)午前10時30分~  ※受付は各日午後5時まで

問い合わせ:桑名市立中央図書館  〒511-0068 桑名市中央町三丁目79  0594-22-0562

2022年5月19日(木)PM3:26|投稿者:KCLスタッフ

博物館×中央図書館 令和4年度ML連携企画(第1弾)「『とりてん』の見どころ」を開催します!

ML連携とは、博物館(Museum)と図書館(Library)が連携し、共通のテーマに沿って企画展示やセミナーを開催する協力活動です。

中央図書館では、博物館展示のテーマに合わせた関連書籍の展示や、博物館職員等によるセミナーを行います。

画像を選択すると拡大します。(PDFファイル)

第1弾は博物館展示「とりてん」の開催に合わせて、関連書籍展示と桑名市博物館職員によるセミナー「『とりてん』の見どころ」を行います。

 

私たち人間にとって「鳥」は、その姿や声を鑑賞するだけでなく、絵画作品に描いたり、昔話などの物語に登場させたり、文化的にも親密な関係であったといえるでしょう。

初夏の企画展では「とりてん」と題し、鶴や鷹、雀など、様々な種類を‘‘とり’‘揃え、館蔵品コレクションの中から鳥を題材にした作品を展示します。

またセミナーでは展覧会出品作を例に、鳥たちの姿を創作のモチーフにし、絵画や工芸品などに表現したその背景をご紹介します。

 

博物館展示「とりてん」について、セミナーを聞いて、博物館展示への理解を深めてみませんか?

 

※状況により変更・中止となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願いいたします。

 

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企画名:博物館×中央図書館 令和4年度ML連携企画 セミナー「『とりてん』の見どころ」

講師:桑名市博物館  竹上 友梨

日時:令和4年6月4日(土) 午後1時30分から午後3時

場所:くわなメディアライヴ 2階 第1会議室

定員:30名(先着順、事前申込制)※定員になり次第締め切ります

申込み方法:直接窓口、または電話で中央図書館へ

申込み開始:5月23日(月)午前10時30分~  ※受付は午後5時まで

問い合わせ:桑名市立中央図書館  〒511-0068 桑名市中央町三丁目79  0594-22-0562

カテゴリー:イベント, 桑名・三重 | コメント (0) |