雨
2021年6月1日(火)|投稿者:kclスタッフ
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?ばんこです。
ジメジメしたこの季節がやってまいりました。
何をするのも憂鬱な雨の日が、少し楽しくなるような
そんな本を、紹介したいと思います。
「雨に濡れる」という事は、年を重ねるごとに、一つずつ嫌な理由が
増えて、避けたいものになるような気がします。
この絵本に登場するアヒルも、雨が好きではありませんでした。
『水がすきじゃなかったアヒル』
(スティーブ・スモール/絵と文,青山 南/訳 化学同人 2021.2)
ある台風の日に、迷子になったカエルの子がアヒルのうちに
やってきます。
アヒルは、カエルの子の家を探すことにしますが、
なかなかみつかりません。
雨が好きなカエルの子と、好きではないアヒルが、一緒に暮らすうちに、
少しずつアヒルに変化があらわれます。
自分の考え方を変えるほど、誰かと深く関わる機会は、
そうあるものではありません。
でも、そんな幸せな出会いの機会があれば、好きじゃないと思うモノも、
好きになるかもしれません。
いつも、想像すると笑ってしまう「機会(チャンス)の神様」
気にせず前髪を、ガシッとつかみに行きたいものです。
この絵本を読むと、久しぶりに雨に濡れてみるのもいいかも?
と思う事ができます。
『どしゃぶり』
(おーなり 由子/ぶん,はた こうしろう/え 講談社 2018.6)
夏の日。外に出た男の子は、降り始めた雨に傘をさします。
次第に雨は強くなり、どしゃぶりに。
男の子は途中で傘をさすことをやめます。
「傘をさすことをやめる」一体どんな気持ちなのでしょうか?
子どもの頃、そんなことがあったような気がします。
ぜひ、この本を読んで思い出してみてください。
雨を降らせる雲にはたくさんの種類があります。
『くもとそらのえほん』
(五十嵐 美和子/作・絵,武田 康男/監修 PHP研究所 2019.4)
空の探検家・空の写真家として有名な、武田康男さんの監修です。
五十嵐美和子さんのくもの絵と、その説明がとてもわかりやすく、
実際に、空を確認しながら読んでみたい本です。
もっとたくさんの空の表情が知りたい!と思ったら
『空の探検記』
(武田 康男/著 岩崎書店 2018.11)
空の探検家・武田康男さんがつくった『空の探検記』です。
寝っ転がってみた空の、どこが一番青いのか?そんな疑問にも、
写真付きで答えてくれます。
この本には、雲だけでなく、四季折々の空の様子、雪や氷、
夜空、天体、雷、竜巻等 空で起こるイロイロな現象がつまっています。
ぜひ、空を探検してみてください。
そんな空をつくってしまう動物たちの絵本があります。
『そらをつくる』
(村尾 亘/作・絵 小さい書房 2017.6)
絵を描くことが大好きなサルが住んでいる町は、
たくさんの家が建てられて、緑が失われていきます。
建物はどんどん高くなり、青い空を見ることもできません。
空が見えないために、動物たちの体調は悪くなっていきます。
そこで、建物の壁に青い空の絵を描く事にしました。
青い空の絵を描いては、建物を高くする。
実際の空は、どんどん遠くなっていくのです。
子どもの向けの絵本ですが、今の地球環境問題にも
つながっているような、深い絵本です。
さて、みなさんはどんな「音」なら、聞きたいと思いますか?
「おとや」はこの本の中のお店の一つです。
『森のおみせやさん』
(林原 玉枝/文,はらだ たけひで/絵 アリス館 1998.10)
いくつかの変わった「おみせ」が登場します。
『きつつきの商売』というお話で、きつつきが開いたおみせが
「おとや」です。
「おとや」では、できたての音、すてきないい音を、
四分音符一個につき、100リルで聞かせてくれます。
仕事のできない雨の日に、訪ねてきた のねずみの家族は
「おとや」の特別メニューを聞くことができました。「雨の音」です。
のねずみの家族が聞いた「雨の音」はどんな音なのでしょうか?
読んで確かめてみてください。
少し手を休めて、目も口も閉じて雨の音を聞く
そんな心の余裕を持ちたいものです。
晴れると目一杯、動いてしまいたくなりますが、雨続きのこんな季節に、
本を読みながら、ゆっくりとした時間をすごしてみるのは
いかがでしょうか?
参考図書
『水がすきじゃなかったアヒル』(スティーブ・スモール/絵と文,青山 南/訳 化学同人 2021.2)
『どしゃぶり』(おーなり 由子/ぶん,はた こうしろう/え 講談社 2018.6)
『くもとそらのえほん』(五十嵐 美和子/作・絵,武田 康男/監修 PHP研究所 2019.4)
『空の探検記』(武田 康男/著 岩崎書店 2018.11)
『そらをつくる』(村尾 亘/作・絵 小さい書房 2017.6)
『森のおみせやさん』(林原 玉枝/文,はらだ たけひで/絵 アリス館 1998.10)
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