図書館豆知識カテゴリの記事一覧
開館20周年を迎えました!
2024年10月3日(木)|投稿者:kclスタッフ
10月1日に、桑名市立中央図書館は開館20周年を迎えました。
2004年10月1日、日本初のPFI手法で運営する図書館として開館して以来、本当に多くの方に当館を利用いただけています。
皆さまのおかげでこの日を迎えることができましたこと、心よりお礼申し上げます。
2024年4月~2025年3月までの間、中央図書館では開館20周年を記念したイベントの開催や特集展示などを行っています。
既にご参加いただいた方も、まだこれからの方も、今後の展開にぜひご期待ください。
イベントの開催情報は当ブログや公式X(旧Twitter)などでお知らせいたします。
そして、開館20周年を迎えたと同時に、当ホームページもリニューアルいたしました!
これまで以上に使いやすく、図書館の情報に触れやすくなったのではないでしょうか?
また、新しく「くわな電子図書館」がスタートしました!
図書館へご来館いただけない時でも、ご自宅のパソコンやスマートフォンからお気軽に本に触れることが出来る機能です。
詳しい利用方法についてはこちらをご覧ください。
さて、20年前の10月1日に開館した中央図書館ですが、当時の様子を覚えているよ!という方はいらっしゃるでしょうか?
利用券を作るのに並んだなぁ、誰それと一緒に来たなぁ、いや全く記憶にないなぁ等々。
私自身も、20年前に胸を躍らせてピカピカに輝く図書館に足を踏み入れたことを覚えています。
では、実際はどんな様子だったのでしょうか?
実は当時の様子をご覧いただくことが出来る資料があります。
こちらは、開館当時の図書館の様子とインタビューをおさめた、約10分間の映像です。
図書館が入っている建物「くわなメディアライヴ」建設の様子から、新しい図書館への思いを語る関係者の言葉など、興味深い映像ばかりで10分があっという間に過ぎてしまいます。
特に、現在も現役で稼働している自動閉架式書庫“オートライブ”内部の映像は圧巻です。
実は、書庫の内部には図書館スタッフでさえも立ち入る事が出来ません。
1階通路のガラスの壁越しに一部を垣間見る事は出来ますが、どのような動きで、構造はどんな風になっているのか、というのはわからないままでした。
しかし、こちらの映像にはコンテナの動きや内部構造が記録されています。
見た瞬間、思わず「おぉ!」と声がもれてしまう、とても貴重で面白い映像です。
こちらのDVDの貸出は残念ながら出来ませんが、館内で視聴いただく事は可能です。
リニューアルされた図書館で、ゆっくり20年前の映像を見てみませんか?
当ブログも開設15周年を迎えました。
図書館の使い方やイベント情報、おすすめ本や雑学など、たくさんの情報をお届けしておりますが、少しでも皆さまの心を楽しくできる場所であれば嬉しく思います。
これからも、桑名市立中央図書館と、当ブログ「ブックとラック」をよろしくお願いいたします!
<かぶら>
図書館豆知識~本の情報は大事!~
2023年7月20日(木)|投稿者:kclスタッフ
「ブックとラック」をご覧の皆様、こんにちは。
日増しに強くなる日差しにぐったりとしながらも、青空に浮かぶ白い雲を「美味しそうだなぁ」と眺めている、かぶらです。
図書館には夏休みになると、宿題を抱えた人達をたくさん見かけます。
本を選び、読み、紙に書き込んでいる姿にこっそりエールを送っている私ではありますが、これは困った!と思う時があります。
それは、
「図書館の本をコピーしたが、どの本からコピーしたのかわからなくなっちゃった!」
という方が、カウンターにいらっしゃった時です。
※中央図書館では、当館が所蔵する資料を著作権の範囲内に限り複写サービスを承っています
図書館でコピーをとったはいいものの、後々、あれ…どの本からコピーしたんだっけ?
となる方が、毎年必ずといっていい程いらっしゃいます。
せっかく努力してまとめた作品が、参考にした本がわからないから、と不完全なものになってしまうのは困りますよね。
持ってきていただいたコピーを見て、この内容でこのフォント…もしかしたら!というスタッフのひらめきにより、本を特定出来る事もあります。
けれど、残念ながら特定に至らない事ももちろんあります…。
そんな悲劇を生まない為にも、調べものに使った本の
・タイトル
・著者名
・出版社
・出版年
は、必ずメモをとっておきましょう!
これらの情報は、本の巻末にある奥付(おくづけ)で確認出来ます。
本によっては、奥付がない、もしくはわかりにくい物もあります。
その場合は、図書館スタッフへお尋ねください。
でも、書くの面倒だなぁ…という方には、図書館内にある本の検索機“OPAC(オーパック)”をオススメします!
OPACで検索した本の情報は、レシート印刷をする事が可能です。
レシートには、書名、著者名、出版社、出版年全て載っていますので、これさえあれば大丈夫!
OPACの使い方については、過去のブログでご紹介しています。
●「年末年始のお休みに詠みたい本を探すには?」
●「図書館で本を探すには!(基礎編)」
メモをとるのも面倒だし、OPACを使うのも面倒だなぁ…という方は、図書館のスタッフにご相談ください。
貸出カウンターでも本のレシートをお渡しする事が出来ます。
でも、せっかくなら自分の手で全部調べてみる事をオススメします。
今年の夏休みは、「本の情報がわからない!」という悲劇が生まれないよう、調べた本の情報は必ず控えて、万全な体制で宿題を完成させましょう!
▼参考資料
『みんなでつなぐRING』
<かぶら>
「大人の図書館ツアー」を開催しました
2021年7月1日(木)|投稿者:kclスタッフ
6月20日(日)に「大人の図書館ツアー」を開催しました。
まずはじめに、中央図書館がどんな図書館なのか。図書館でよく使われる用語や知識を簡単にご紹介してから、2組に分かれて館内ツアーへ出発!
スタッフと共に館内を巡りながら、普段は見られない返却ポストの裏側をご覧いただいたり、書庫に入っている本を取り出す仕組みなど、図書館についての様々な事をご紹介しました。
館内ツアーの後は、返却された本を棚に戻す作業「配架」を体験いただきました。
「配架」をするには、図書館の本を並べるルール「NDC(日本十進分類法)」を知っている事が必要です。
配架体験の前に簡単なルール説明を行い、その後再び2組に分かれて配架体験へ。
体験いただいた皆様から「こんなに体力がいる作業だったとは」とのお声をいただくほど、実はハードな配架作業。
「たくさん返却された日はどうするのですか」との質問に、「一生懸命配架します」とお答えすると、とても実感のこもった「大変ですね」と労いの言葉をいただきました。
そして最後に、「特集コーナー作り」体験へ。
今回のテーマ「夏」から連想する本を探し、そのおすすめポイントをPOPへ記入するという中々難しい作業です。
しかし、始まるとすぐに皆様思い思いの棚へ向かい、あらゆるジャンルの本を手に取ってPOPを記入されている姿にとても驚きつつ、どんな本が選ばれたのか、一人の読書好きとしてワクワクしながら作業の様子を見ていました。
今回、図書館ツアーにご参加いただいた12名の皆様が選んだ「夏」をイメージする本、合計29冊。
7月1日(木)より、3階一般特集コーナーに展示されています。
展示期間は7月27日(火)まで。記入いただいたPOPと共に本をお借りいただけます。
ぜひ、特集コーナーへ様々な「夏」を求めてお越しください。
図書館の事を知り、もっと図書館を楽しんでいただきたいと始まった図書館ツアー。
いつも利用いただいている方や、今ツアーを機に図書館を利用したいと来られた方などたくさんの方が参加くださり、私達スタッフもとても楽しい時間を過ごさせていただきました。
これからも中央図書館では様々なイベントを行います。
館内チラシや当HP、公式Twitterでお知らせいたしますので、ぜひ今後もご期待ください。
最後になりましたが、今回ご参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。
「雪」の本はいかがでしょうか?
2018年12月9日(日)|投稿者:kclスタッフ
みなさま はじめまして。
新しくブログ担当となりました「ばんこ」と申します。
楽しい児童書を中心に、ご紹介できればと思います。
さっそくですが、今回は、寒い季節にぴったりの「雪」に関する本をご紹介します。
「雪は天から送られた手紙である」
この言葉をご存じでしょうか?
世界で初めて人工的に雪の結晶を作りあげた中谷宇吉郎(なかや うきちろう 1900年~1962年)の言葉です。
中谷宇吉郎は、優秀な科学者であるだけでなく、素晴らしいエッセイも書かれています。
タイトルの印象的な言葉のほか、人工雪を作るプロセスなどが詳細に書かれており、実際に実験がおこなわれた、北海道の寒さを感じることができます。また化学者らしく論理的な思考で、日々のちょっとした疑問に対し、私達にもわかりやすく説明してくれています。
児童書ながら、読みごたえのある1冊です。
『雪は天からの手紙(岩波少年文庫)中谷宇吉郎エッセイ集』
(中谷 宇吉郎/[著],池内 了/編 岩波書店 2002)
大人になると、ついついやっかいだなぁ と思ってしまう雪ですが、雪合戦、雪だるま、ソリ遊びと子ども達には大人気です。
そんな「雪」が大好きな子どもの目線で書かれた絵本があります。
作者はユリ・シュルヴィッツです。
少し灰色がかった表紙一面に降る雪。
一見、暗い印象ですが、読んでみると、大人も子どもも、雪が降ることが待ち遠しくなってきます。
『ゆき』
(ユリ・シュルヴィッツ/作,さくま ゆみこ/訳 あすなろ書房 1998)
みなさんご存じのように、雪の結晶には一つとして同じ形のものはありません。
この雪の結晶が、どのようにつくられているのかを、小さな子どもにも解りやすく教えてくれる本があります。
雪の赤ちゃんは、実は雲の中にある小さなチリです。
このチリを芯にして、雲の中を落ちながらどんどん成長していきます。
地面に向かって落ちながら、湿度や気温によって様々な形に変化し成長するのです。
一つとして同じ形はない 環境によって変化する 雪も人間も同じだなぁと感じます。
『雪の結晶ノート』
(マーク・カッシーノ/作,ジョン・ネルソン/作,千葉 茂樹/訳 あすなろ書房 2009)
こちらは、表紙からとても綺麗な雪の結晶の写真に、谷川俊太郎さんのやさしい詩が添えられています。
中谷宇吉郎も研究をした、北海道 大雪山の雪の結晶の写真です。
『きらきら』
(谷川 俊太郎/文,吉田 六郎/写真 アリス館 2008)
生涯をかけて、雪の結晶の写真を撮り続けた人がアメリカにいます。
ウィルソン・A・ベントレー(1865年~1931年)です。そのベントレーの伝記絵本です。
アメリカの豪雪地帯である、バーモント州生まれのベントレーは、農夫として生活しながら、アマチュアの雪の研究家として、高く評価されています。
彼が死ぬ間際に出版した『snow crystals』(洋書 1931年)は世界中の科学者に影響を与えました。
『雪の写真家 ベントレー』
(ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン/作,メアリー・アゼアリアン/絵,千葉 茂樹/訳 BL出版 1999)
実は日本には、ベントレーよりも100年ほど前、江戸時代に雪の結晶の本を書いた殿様がいます。
下総国古河藩第4代当主(現在の茨城県)土井利位(どい としつら [寛政元(1789)年~嘉永元(1848)年])です。
この殿様は、写真ではなく、絵で雪の結晶を記録し、『雪華図説』(1832年)という一冊の本にまとめています。
こちらから見る事ができますので、ぜひご覧下さい。
『雪華図説』(国立国会デジタルコレクション)
『江戸時代の科学者 2 関東・中部・伊能忠敬ほか』
(西田 知己/著,たごもり のりこ/絵 汐文社 2014)
古くから雪は、多くの人を魅了してきたようです。
綺麗な雪の結晶も良いですが、身近なおもしろい雪の写真がのった本もあります。
題名の通り、おかしな雪の写真がメインになっています。
笑ってしまうような雪や、氷が登場します。
ひらがなで書かれているので、小さなお子様でも自分で読める本になっています。
『おかしなゆきふしぎなこおり』
(片平 孝/写真・文 ポプラ社 2012)
これからどんどん寒さが増してきます。
“天からの手紙”でもある「雪」に、親しんでみてください。
そして、雪の降る日に外に出て、これらの本に描かれていることを体感し、楽しんでみてはいかがでしょうか?
<参考図書>
『雪は天からの手紙』中谷 宇吉郎/[著],池内 了/編 岩波書店 2002
『中谷宇吉郎 雪を作る話』中谷 宇吉郎/著 平凡社 2016
『ゆき』ユリ・シュルヴィッツ/作,さくま ゆみこ/訳 あすなろ書房 1998
『雪の結晶ノート』マーク・カッシーノ/作,ジョン・ネルソン/作,千葉 茂樹/訳 あすなろ書房 2009
『きらきら』谷川 俊太郎/文,吉田 六郎/写真 アリス館 2008
『雪の写真家ベントレー』ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン/作,
メアリー・アゼアリアン/絵,千葉 茂樹/訳 BL出版 1999
『おかしなゆき ふしぎなこおり』片平 孝/写真・文 ポプラ社 2012
『江戸時代の科学者 2 関東・中部・伊能忠敬ほか』西田 知己/著,
たごもり のりこ/絵 汐文社 2014
※以下の2冊は、桑名市立中央図書館では所蔵しておりません
『snow crystals』(by W.A. Bentley and W.J. Humphreys)
『雪華図説』(土井 利位/著,1832)
「雪華図説」は、「近代デジタルライブラリー」でインターネット公開されています。
ぜひご覧ください。
<ばんこ>
図書館で本を探すには~応用編3 4階フロア~
2017年4月23日(日)|投稿者:kclスタッフ
桑名市立中央図書館スタッフブログ「ブックとラック」をご覧のみなさま、こんにちは。
図書館で本を探すには?~応用編1~ (2016年07月05日)以来の平八郎です。
今回は、4階フロアを紹介いたします。
4階には桑名市や三重県に関する郷土資料のほか、調べものに便利な辞書や事典類が並んでいます。
画像は館内で配布している案内図に色を付けたものです。
では、順番にレシートに表示される各所蔵場所を紹介します。
①、②桑名三重
緑色で分けられている部分は所蔵場所「桑名三重」と表示されるコーナーです。上の図でいうと、①と②の一角です。
こちらには桑名市や三重県、郷土に関する資料が集められています。行政資料や生活情報の資料等もあり、桑名を知るための本が集まっています。
③歴史の蔵
③の「歴史の蔵」も上記の「桑名三重」と同じく、郷土資料が保管されています。
歴史の蔵についての詳細は過去の記事をご覧ください。
私のオススメの記事へのリンクを記載させていただきます。
「歴史の蔵」には何がある?? (2012年08月31日)
“桑名”に出会うならココ! (2013年02月07日)
④、⑤調べる
レシートに「調べる」と表示される④には辞書や事典などの参考図書
⑤には地図帳があります。ご活用ください。
過去のブログでもR本(参考図書)というテーマで取り上げています。
ちょっと気になる「R本」 (2010年10月15日)
ちょっと気になるR本~Part2~ (2015年10月24日)
⑦外国語
⑦の「外国語」には、英語のほか、
中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語で書かれた資料があります。
また、外国の方が日本のことを知るための本や、日本で暮らすための本などもあります。
⑧AV(Audio Visual)
⑧の「AV」にはCDやDVDがあります。DVDは館内で視聴できるほか、貸出できる資料もあります。
CDも、どれを借りるか迷った際には試聴することができますので、カウンターへお気軽にお申し出ください。
図書館4Fには・・・!(2010年07月05日) の記事でも紹介しています。
4階特集
「歴史の蔵」の前では、隔月で桑名にちなんだ特集を展示しています。
「桑名三重」とあわせてご利用ください。
4階新刊
階段で3階から上がってくると、まず目に入る場所です。4階フロアに並ぶ新着図書があります。
4階フロアの所蔵場所について紹介させていただきました。
4階フロアはインターネットで調べものができるITコーナーや、DVDが視聴可能なAVコーナーがあり、3階フロアとは違った雰囲気があります。
オススメは、4Fの最新情報がわかる新刊コーナーです。
こちらには新しく図書館に入った資料の他に、デジタルサイネージがあります。
ITコーナー、AVコーナー等の利用状況と図書館からのお知らせが確認できます。
新刊図書と一緒に、ぜひご覧ください。
<平八郎>