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2021年1月16日(土)PM4:12|投稿者:KCLスタッフ

バリアフリー映画上映会【長いお別れ】を開催します!

【バリアフリー映画】とは

活字を読むことが難しい方、耳が聞こえにくい方など

どなたでも楽しめるよう、日本語字幕音声ガイドを付与した映画です。

 

 

画像をクリックすると拡大します

上映作品|長いお別れ (2019年公開)

監督:中村量太

主演:蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努ほか

直木賞作家の中島京子氏の小説『長いお別れ』を映画化した作品です。

久しぶりに帰省した娘たちに厳格だった父が認知症になったと母から告げられる。人生の岐路に立つ姉妹は、思いもよらない出来事に驚きながらも、父の愛情に気づき前に進んでいく。ゆっくり記憶を失っていく父との7年間の末に、家族が選んだ新しい未来とは…。

日時|2021年2月21日(日)13:30~16:00

場所|くわなメディアライヴ2階 第1会議室

定員|30名(先着順)

※定員に達したため、募集を締め切りました。
多くの皆様にご関心をお寄せいただきありがとうございました。(2/9更新)※

 

申込方法|2月5日(金)10:00~

窓口・電話・FAX・メールで中央図書館へお申し込みください。

電話番号|0594-22-0562

FAX番号|0594-22-0795

E-Mail|kcl@cello.ocn.ne.jp

※FAXでお申し込みの場合、数日中に返信いたします。

7日以内に返信がない場合、お手数ですが電話またはメールにてご連絡ください。

※当日、車いすでのご来館や、会場までのご案内などのサポートが必要な方は

2月14日(日)までにお申し込みください。

 

*****おねがい*****

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、マスクの着用や、アルコール消毒の利用、他の利用者との間隔を空けるなどのご協力をお願いします。

当日体調がすぐれない方や発熱などの症状がある方は、参加をご遠慮ください。

 

 

 

どなたでもご参加いただけます。

皆さまのご参加をお待ちしております。

協力:住友商事株式会社 株式会社図書館流通センター

 

カテゴリー:イベント | コメント (0) | 
2021年1月4日(月)AM9:00|投稿者:KCLスタッフ

あけましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。
本年も桑名市立中央図書館をよろしくお願いいたします。
中央図書館は、本日1月4日より開館しています。

 

 

さて、毎年恒例となりました干支飾りが、今年も図書館入口でみなさまをお待ちしています。

今年の干支は、

「丑」

 

丑年にちなんで、牛にまつわる桑名の伝説をご紹介します。

 

昔、館甚太夫という人がいました。
甚太夫は宝殿町にあった三崎御宝殿の湯取禰宜(ねぎ)で、南勢明野(伊勢市小俣町明野)を通りかかった時、額に光が射している一頭の牛に出会います。
不思議に思い、そっと牛に近づいてみると、それは…

 

続きは、ぜひ図書館の資料でご確認ください。
この伝説は、江戸時代の桑名の観光ガイドブックともいえる「久波奈名所図会」上巻“三崎御寶殿”で紹介されています。
「久波奈名所図会」を書いたのは、当館ブログ「桑名駅が生まれ変わりました!」(2020年10月24日公開)にも登場した、長円寺(伝馬町)の住職・魯縞庵義道(ろこうあん ぎどう)です。

また、桑名の様々な伝説や昔話を集めた『桑名の伝説・昔話』にも収録されています。こちらもぜひご覧ください。

 

そして、今年中央図書館が掲げる四字熟語は、

「行雲流水(こううんりゅうすい)

 

【意味】
空に漂い行く雲や流れる水のように、さまざまに移り変わること
心の赴ところにまかせ、物に応じ事に従っていく態度、生き方

 

この言葉は、中国北宋の詩人・蘇軾(そしょく/1036~1101/号:東坡居士)の書物に登場したのがはじめとされています。
出典は諸説ありますが、今回はそのひとつである「謝民師推官に与うるの書(與謝民師推官書)」(「唐宋八家文」収録)をご紹介します。

 

謝は姓、民師は字、推官は官職の名称で、謝民師(謝挙廉/しゃきょれん)という人の手紙や詩賦・散文を読んだ蘇軾の、その返書の一文に「行雲流水」が登場します。

 

大略如行雲流水大略は行雲流水の如く)
初無定質
初めより定質無く)
但常行於所當行
但だ常に當(まさ)に行くべき所に行き)
常止於所不可不止
常に止まらざるべからざる所に止まる)
文理自然 姿態横生
(文理自然にして、姿態横生す)


大づかみに申しますと(文章というものは)ただよう雲、流れる水に似て、
これと定まった形は全くなく、
ただいつも行くべき所に行き、
止まるべき所に止まって、
文脈は自然に通じ、描写は生きいきしています

 

蘇軾はこの手紙で「文章というものは初めから形の定まったものではない。自然のまま、心の赴くままに記すのがよい」と、文章を書く際の心得を謝民師に伝えています。

 

このように、元は文章の心得として中国で生まれた「行雲流水」ですが、日本では禅語として禅宗で好んで用いられるようになりました。遍歴修行をする禅僧のことを「雲水」と呼ぶのも、行雲流水のようにゆくえを定めず、一所不住の身となって気ままに諸国を漂泊し、道や師を求める姿を指したものとされます。

 

「行雲流水」の意味について調べた時、「図書館は成長する有機体である」という言葉が頭に浮かびました。
この言葉は、インドの数学者・図書館学者のランガナタンが「図書館学五法則」で述べている言葉で、図書館は形にこだわらず、人も蔵書も仕組みも常に成長しなければならないという意味が込められています。

 

昨年は、図書館を訪れて資料に触れるという機会が制限された年でした。
図書館の資料を皆さまの手に目に触れていただけない時が訪れるとは想像もしておらず、これからの図書館の在り方について深く考えさせられた年でもありました。

 

ランガナタンは、1957年に出版した著書「Five laws of library science(図書館学の五法則)で図書館の将来について、以下のように述べています。

 

「図書館にとって、今後どのような進化の段階が用意されているかを十分に予測することはできない。
図書館の本質的機能である知識の普及が、印刷された本以外の手段によって実現される時代がやってこないとはだれがいえるであろうか。」

 

60年も前に図書館の将来を予測したランガナタンの言葉が、今、深く刺さります。

 

「行雲流水」を掲げる中央図書館は、ひとつの形に拘らず、留まらず、利用者の皆さまに親しまれ、共に成長できる図書館であるよう努めてまいります。
これからも、桑名市立中央図書館をよろしくお願いいたします。

 

▼参考資料
『広辞苑 第7版』新村 出/編 岩波書店 2018
『中国の古典 31 唐宋八家文』藤堂 明保/監修 学研 1983
『漢文大系 第4巻 唐宋八家文 増補版』富山房編輯部/編輯 富山房 1984
『禅語の茶掛を読む辞典』沖本 克己/著,角田 恵理子/著 講談社 2002
『久波奈名所図会 影印校注 上巻』義道/著,工藤 麟渓/装画,久波奈古典籍刊行会/編集 久波奈古典籍刊行会 1977
『桑名の伝説・昔話』近藤 杢/編,平岡 潤/編 桑名市教育委員会 1965
『図書館学の五法則』S.R.ランガナタン/著,渡辺 信一/[ほか]共訳 日本図書館協会 1981

 

<かぶら>

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