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あけましておめでとうございます
2019年1月4日(金)|投稿者:kclスタッフ
新年あけましておめでとうございます。
本年も桑名市立中央図書館と「ブックとラック」をよろしくお願いします。
中央図書館は、本日1月4日より開館しています。
さて、毎年恒例となりました干支飾りが、今年も図書館入口でみなさまをお待ちしています。
今年の干支は、「亥」

親子のイノシシがお出迎えいたします
花札の「萩に猪」をテーマに、今年もスタッフがマスキングテープで制作しました。
色鮮やかな萩の茂みにいる猪の姿を、細かなテープを重ねて描いています。
「猪突猛進」の言葉から少し荒々しいイメージのある猪ですが、この猪はどこかのん気で、くつろいでいるようにも見えます。
ところで、花札の札は、なぜ「猪」と「萩」なのかご存知ですか?
実はその答え、干支飾りと共に図書館入口に掲示しているコラムにあります。
ぜひ、コラムもあわせてご覧ください。
そして、こちらも毎年恒例となりました四字熟語。
今年掲げるのは、

「長目飛耳」(ちょうもくひじ)
「長目」は遠くのことまでよく見通せる目。
「飛耳」は遠くのことを聞きつける耳。
情報を豊富に収集し、世情に通じ、物事の観察・判断に優れていること。
また、見聞・知識を広める書物、という意味があります。
図書館は、資料を収集し、分類、保存を行い、
情報を求める人が、必要な情報を手に入れることができる場所です。
資料はただそこにあるのではなく、たくさんの情報を持って、それを求める人に出会う機会を待っています。
大切な1冊との出会いが訪れるよう、図書館スタッフ一同がお手伝いします。
ぜひ、見聞・知識を広めに図書館へお越しください。
<参考資料>
『四字熟語辞典』東郷 吉男/著 東京堂出版 2000
『四字熟語ときあかし辞典』円満字 二郎/著 研究社 2018
『赤木かん子の図書館員ハンドブック』赤木 かん子/著 埼玉福祉会 2011
<かぶら>
年末年始の休館と貸出期間延長のお知らせ
2018年12月14日(金)|投稿者:kclスタッフ
「ブックとラック」をご覧のみなさま、こんにちは。平八郎です。
桑名市立中央図書館の年末年始休館と、貸出期間延長のご案内です。
中央図書館では以下の期間が休館となります。
【休館期間】
12月28日(金)~1月3日(木)
※休館期間中の返却はくわなメディアライヴ1階の返却ポストをご利用ください。
ただし、CD、DVD、大型絵本・大型紙芝居、ゆめはま文庫、桑名市外から取り寄せた図書は破損のおそれがありますので、開館日にカウンターへお持ちください。
また、休館に伴い貸出期間の延長を行います。
【図書・雑誌の貸出期間延長】
12月14日(金)~12月27日(木)の貸出……3週間の貸出
【CD・DVDの貸出期間延長】
12月21日(金)~12月27日(木)の貸出……2週間の貸出
※桑名市外から取り寄せた図書は、貸出期間が異なります。
通常よりも一週間長い貸出が可能です。
この機会に長編小説を通して読んでみたり、時間がなくて後回しにしていた本をじっくりと読まれてはいかがでしょうか。
どれを読もうか迷う……という時は、話題の本を集めたベストセラーのコーナーや、各特集コーナーをご覧ください。
今年も図書館をご利用いただき、ありがとうございました。
2019年も桑名市立中央図書館をご利用・ご活用いただきますようよろしくお願い申し上げます。
よいお年をお迎えください。
< 平八郎 >
「kcl ビブリオバトル2018」を開催しました!
2018年12月14日(金)|投稿者:kclスタッフ
11月18日(日)、「kcl ビブリオバトル2018」が開催されました。
中央図書館のビブリオバトルは2014年に初めて開催してから、今年で6回目を迎えました。
ビブリオバトルとは、おすすめの本を持ち寄り、5分間本の紹介をし、2~3分のディスカッション(質疑応答)を行った後、 最も読みたくなった本(チャンプ本)を投票で決める!という書評ゲームです。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
今回は、高校生(15歳)以上の方を対象に発表者を募集しましたところ、4名の発表者と19名の観覧者の方にご参加いただきました。
最初に、司会者がルールを説明します。
次に、発表者の方に簡単な自己紹介をしていただきました。
写真右から発表順に、「21」さん、「麦カフェ読書部部長」さん、「パンプキン」さん、「ひなな」さんです。
いよいよ発表です!
モニターに映し出された時計が、残り時間を刻み始めます。
トップバッターは「21」さん
『封神演義』 藤崎 竜/著 集英社 2017年
『封神演義』は、中国・殷の時代を描いた古典『封神演義』を原作とした漫画作品です。
「21」さんからは、「歴史SF小説」と紹介がありました。
壮大なストーリーが展開されていきます。
本当にこの作品が好きで、読み込んでいることが感じられる語りです。
2番目は「麦カフェ読書部部長」さん
『アウトサイダー』 コリン・ウィルソン/著 福田 恒存/訳,中村 保男/訳 紀伊国屋書店 1976年
コリン・ウィルソンはイギリスの作家・評論家で、 『アウトサイダー』という作品は、アウトサイダー(社会の枠にとらわれず、独自の思想を持って行動する人)とされるさまざまな文学者、芸術家たちについて論じられた評論です。
とても落ち着いて、熱をこめて語られ、この作品が「麦カフェ読書部部長」さんにとって、芸術や文学、そして本との出会いをもたらしてくれた、とても大切な作品であることが伝わってきます。
1976年の出版というだけあって、手元にお持ちのものも年代を感じさせる一冊でした。
3番目は「パンプキン」さん
『たとえる技術』 せきしろ/著 文響社 2016年
日常のできごとも、「たとえる」ことでよりわかりやすく楽しくなるという本。
「たとえ」は、見えるように表現するとのことでした。イメージが大切なのですね。
ご自身作の「たとえ」も披露していただきました。
背中が丸まっている「パンプキン」さんのお子さんへの一言。
「跳ねる前のエビみたい!」
おみごと!!
お子さんの背筋を伸ばす効果もあったとか(?)
最後は、最年少の「ひなな」さん
『妖怪アパートの幽雅な日常』 香月 日輪/[著] 講談社 2003-2013年
『妖怪アパートの幽雅な日常』の主人公は稲葉夕士(いなばゆうし)という15歳の男の子。
夕士は幼くして両親を亡くし、高校入学と同時に下宿生活を始めるのですが、そこはちょっと変わったアパートで・・・
個性的な住人(妖怪)が登場します。
「ひなな」さんにとって、アパートでの食事の場面、料理の描写が印象的だったそうです。
作品に登場する料理のレシピ本(『妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記』)も紹介していただきました。
発表後のディスカッションで、「いちばん食べたくなった料理は?」という質問には、「おにぎり」と答えられていました。
そして、投票の結果を待ちます。
栄えあるチャンプ本に選ばれたのは、
「ひなな」さんが紹介された 『妖怪アパートの幽雅な日常』でした。
実は「ひなな」さん、第4回ビブリオバトルにも参加していただいています。
発表者の中では最年少ですが、ビブリオバトルにおいては、先輩です。5分という時間をフルに使って語り終えた姿には、貫禄すら感じられました。
終始笑顔で、楽しそうに妖怪アパートの話をする「ひなな」さん。
もうこれは読むしかない、と思わせるものがありました。
参加者の方からは、
「どれも、あまり自分が読まない類の本だったので新鮮で、発表者の熱が伝わってとてもよかったです」
「まさに老若男女みなさんで楽しめるイベントだと感じました」
「既存の広告ではなく、生の声で書籍の感想・長所などが聴けてとても参考になりました」
「みなさんの発表を、もっと聴きたい!と感じた時間でした」
などの感想をいただきました。
ビブリオバトルのルールにもあるとおり、参加者のみまさまに「楽しい場になるように配慮」していただいたおかげで、楽しい時間を共有することができたように思います。
ディスカッションが、一方向の発表を補って、場の空気をほぐす効果があることも実感でき、 ビブリオバトル発案者の谷口忠大さんが言われる、「ビブリオバトルはコミュニケーション・ゲームである」という意味が少しわかったような気がします。
次回開催も、みなさまのご参加をお待ちいたしております。
発表には少しプレッシャーがあるかもしれませんが、発表者ならではのおもしろさも体験していただけることと思います。
ぜひ、あなたのおすすめ本を教えてください!
参加いただいたみなさま、楽しい時間をありがとうございました。
<発表作品>
『封神演義』 藤崎 竜/著 集英社 2017
(参考) 原作:『封神演義 上 中 下』 安能 務/訳 講談社 1988-1989 M923.5ホ(文庫)
『アウトサイダー』 コリン・ウィルソン/著 福田 恒存/訳,中村 保男/訳 紀伊国屋書店 1976 934ウ(書庫)
『たとえる技術』 せきしろ/著 文響社 2016 801.6セ(一般)
『妖怪アパートの幽雅な日常』 香月 日輪/[著] 講談社 2003-2013 Y913コ(ティーン)
「雪」の本はいかがでしょうか?
2018年12月9日(日)|投稿者:kclスタッフ
みなさま はじめまして。
新しくブログ担当となりました「ばんこ」と申します。
楽しい児童書を中心に、ご紹介できればと思います。
さっそくですが、今回は、寒い季節にぴったりの「雪」に関する本をご紹介します。
「雪は天から送られた手紙である」
この言葉をご存じでしょうか?
世界で初めて人工的に雪の結晶を作りあげた中谷宇吉郎(なかや うきちろう 1900年~1962年)の言葉です。
中谷宇吉郎は、優秀な科学者であるだけでなく、素晴らしいエッセイも書かれています。
タイトルの印象的な言葉のほか、人工雪を作るプロセスなどが詳細に書かれており、実際に実験がおこなわれた、北海道の寒さを感じることができます。また化学者らしく論理的な思考で、日々のちょっとした疑問に対し、私達にもわかりやすく説明してくれています。
児童書ながら、読みごたえのある1冊です。
『雪は天からの手紙(岩波少年文庫)中谷宇吉郎エッセイ集』
(中谷 宇吉郎/[著],池内 了/編 岩波書店 2002)
大人になると、ついついやっかいだなぁ と思ってしまう雪ですが、雪合戦、雪だるま、ソリ遊びと子ども達には大人気です。
そんな「雪」が大好きな子どもの目線で書かれた絵本があります。
作者はユリ・シュルヴィッツです。
少し灰色がかった表紙一面に降る雪。
一見、暗い印象ですが、読んでみると、大人も子どもも、雪が降ることが待ち遠しくなってきます。
『ゆき』
(ユリ・シュルヴィッツ/作,さくま ゆみこ/訳 あすなろ書房 1998)
みなさんご存じのように、雪の結晶には一つとして同じ形のものはありません。
この雪の結晶が、どのようにつくられているのかを、小さな子どもにも解りやすく教えてくれる本があります。
雪の赤ちゃんは、実は雲の中にある小さなチリです。
このチリを芯にして、雲の中を落ちながらどんどん成長していきます。
地面に向かって落ちながら、湿度や気温によって様々な形に変化し成長するのです。
一つとして同じ形はない 環境によって変化する 雪も人間も同じだなぁと感じます。
『雪の結晶ノート』
(マーク・カッシーノ/作,ジョン・ネルソン/作,千葉 茂樹/訳 あすなろ書房 2009)
こちらは、表紙からとても綺麗な雪の結晶の写真に、谷川俊太郎さんのやさしい詩が添えられています。
中谷宇吉郎も研究をした、北海道 大雪山の雪の結晶の写真です。
『きらきら』
(谷川 俊太郎/文,吉田 六郎/写真 アリス館 2008)
生涯をかけて、雪の結晶の写真を撮り続けた人がアメリカにいます。
ウィルソン・A・ベントレー(1865年~1931年)です。そのベントレーの伝記絵本です。
アメリカの豪雪地帯である、バーモント州生まれのベントレーは、農夫として生活しながら、アマチュアの雪の研究家として、高く評価されています。
彼が死ぬ間際に出版した『snow crystals』(洋書 1931年)は世界中の科学者に影響を与えました。
『雪の写真家 ベントレー』
(ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン/作,メアリー・アゼアリアン/絵,千葉 茂樹/訳 BL出版 1999)
実は日本には、ベントレーよりも100年ほど前、江戸時代に雪の結晶の本を書いた殿様がいます。
下総国古河藩第4代当主(現在の茨城県)土井利位(どい としつら [寛政元(1789)年~嘉永元(1848)年])です。
この殿様は、写真ではなく、絵で雪の結晶を記録し、『雪華図説』(1832年)という一冊の本にまとめています。
こちらから見る事ができますので、ぜひご覧下さい。
『雪華図説』(国立国会デジタルコレクション)
『江戸時代の科学者 2 関東・中部・伊能忠敬ほか』
(西田 知己/著,たごもり のりこ/絵 汐文社 2014)
古くから雪は、多くの人を魅了してきたようです。
綺麗な雪の結晶も良いですが、身近なおもしろい雪の写真がのった本もあります。
題名の通り、おかしな雪の写真がメインになっています。
笑ってしまうような雪や、氷が登場します。
ひらがなで書かれているので、小さなお子様でも自分で読める本になっています。
『おかしなゆきふしぎなこおり』
(片平 孝/写真・文 ポプラ社 2012)
これからどんどん寒さが増してきます。
“天からの手紙”でもある「雪」に、親しんでみてください。
そして、雪の降る日に外に出て、これらの本に描かれていることを体感し、楽しんでみてはいかがでしょうか?
<参考図書>
『雪は天からの手紙』中谷 宇吉郎/[著],池内 了/編 岩波書店 2002
『中谷宇吉郎 雪を作る話』中谷 宇吉郎/著 平凡社 2016
『ゆき』ユリ・シュルヴィッツ/作,さくま ゆみこ/訳 あすなろ書房 1998
『雪の結晶ノート』マーク・カッシーノ/作,ジョン・ネルソン/作,千葉 茂樹/訳 あすなろ書房 2009
『きらきら』谷川 俊太郎/文,吉田 六郎/写真 アリス館 2008
『雪の写真家ベントレー』ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン/作,
メアリー・アゼアリアン/絵,千葉 茂樹/訳 BL出版 1999
『おかしなゆき ふしぎなこおり』片平 孝/写真・文 ポプラ社 2012
『江戸時代の科学者 2 関東・中部・伊能忠敬ほか』西田 知己/著,
たごもり のりこ/絵 汐文社 2014
※以下の2冊は、桑名市立中央図書館では所蔵しておりません
『snow crystals』(by W.A. Bentley and W.J. Humphreys)
『雪華図説』(土井 利位/著,1832)
「雪華図説」は、「近代デジタルライブラリー」でインターネット公開されています。
ぜひご覧ください。
<ばんこ>
第13回「昭和の記憶」収集資料展にご来場いただきありがとうございました
2018年11月27日(火)|投稿者:kclスタッフ
9月27日(木)~10月30日(火)に、
第13回「昭和の記憶」収集資料展 「うつりゆく桑名のまち並み」を開催しました。

展示の様子
中央図書館内各所が「昭和の記憶」収集資料展の会場となり、図書館を訪れた多くの方が展示の前に立ち止まり、ご覧くださいました。
今年のテーマ「うつりゆく桑名のまち並み」を写真やパネルで展示したところ、
「懐かしい風景が見られて嬉しい」
「両親に声をかけて一緒に改めて来たい」
など、嬉しい声をたくさんいただきました。
また、10月20日(土)には、前桑名市文化財保護審議会会長 郷土史家 西羽晃先生による講演会『九華公園と松平定信』を開催しました。

講演会の様子
平成30年度にご提供いただいた楽翁公(松平定信)百年記念祭(昭和3年[1928])関連資料にちなみ、松平定信や同年に整備された九華公園についてお話しいただきました。
長く桑名の郷土史を研究されている西羽先生ならではの講演内容に、参加された皆さまが引き込まれていく様子が印象的でした。
平成最後の「昭和の記憶」収集資料展となりましたが、今後も、多くの皆さまに桑名の歴史を知っていただけるような資料展を開催してまいります。
最後になりましたが、「昭和の記憶」収集資料展の開催にご協力いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。
引き続き、「昭和の記憶」事業にご支援、ご協力いただきますよう、お願いいたします。
これまでの「昭和の記憶」収集資料展の様子はコチラでご覧いただけます。