『日本語は難しい・・・』
2022年2月3日(木)|投稿者:kclスタッフ
こんにちは。ばんこです。
今回は、「日本語」をテーマに本をご紹介したいと思います。
小学生の子供の宿題で、
「昼食」は「和語」ですか?「漢語」ですか?という問題がありました。
一瞬、あれ?と思い「昼食」は日本語ではなかったか?と
頭の中に?(はてな)がいっぱいになりました。
教科書を見てみると、「和語・漢語・外来語」という単元があります。
音読み、訓読みくらいはなんとなくわかりますが、一緒に宿題をしてみると
これがなかなか難しいのです。
そこでこの本を読んでみました。
今野 真二/著,丸山 誠司/イラスト 河出書房新社 2016
和語・漢語・外来語 についてはもちろん、へぇ~そうだったのか!
と思う日本語に関するいろいろな事が、詳しく書いてあります。
第3章では、助数詞についてもふれています。
数を表す言葉の後ろにつけて使う助数詞ですが、意外と知らないことが多いという事に、
気が付きました。
なかなか面白いこの助数詞。他の本も見てみたくなり、探してみました。
やまぐち かおり/絵 日本図書センター 2019
普段何気なく、使っているモノの数え方も、
学校では、詳しく教えてくれないかもしれません。
例えば、「人」を数える時、「一人」と「一名」を使いますが、その違いは?
また、昔話にもよく登場する、架空の生き物 鬼は「一匹」 人魚は「一人」
一体何が違うの?どこで区別するの?
かわいいイラストがいっぱいで、楽しく数え方について学ぶことが出来ます。
知らなくてもいい事ですが、ちょっとした雑学はふとした時に役立つものです。
本もいろいろな数え方があります。
本は「冊」 その中の紙の片面は「ページ」 一冊の中に入っている作品は「点」
シリーズは「巻」 発行された数は「部」
数え方の奥は深いです。
最近、スタッフから面白い「言い間違い」を教えてもらいました。
「楕円形で、おいしい粉がついていて、昔からある甘じょっぱいおせんべい」
を食べたかったお母さんが伝えた商品名は…「ピーターパーン」
こんな「ちょっとした楽しい言い間違い」は日常生活を楽しくしてくれますが、
本を探すとなると、また、別です。
この「ちょっとした」が曲者です。
「ちょっとした」間違いで、本を探す事がなんと難しくなることでしょうか!
加えて、「読み間違い」「覚え間違い」「勘違い」「言い間違い」などなどの
タイトル、著者「違い」。
そんな図書館での、楽しい「間違い」ばかり集めた本が、
昨年、10月に福井県立図書館から出版されました。
福井県立図書館/編著 講談社 2021
もともと、福井県立図書館のホームページにこのサイトがあり、
たまに楽しく拝見させていただいていたのですが、ついに書籍化されました。
こうくるか~という言い間違い。
本好きの人に、是非読んで、楽しんでいただきたいです。
図書館のカウンターでは、タイトルも不明、著者も不明、表紙が白かったような~ 等
非常にふんわりとした記憶にある本を探して欲しい というご依頼もあります。
ふんわりとした記憶の本の聞き取りは、大人相手でも難しいものですが、
これが、子ども相手になると難しさが、一気にアップします。
頑張って教えてくれているのですが、マスクでなかなか聞き取りにくかったり
途中で、何の本のことなのか本人もわからなくなってしまったり・・・
実際に図書館であった例ですが、
「児童書で、キツネが主役の物語。小学生によく読まれている本ありますか?」
キツネが主役の読み物はとてもたくさんあって、う~んと悩みました。
答えは、『かいけつ ゾロリ』シリーズでした。
原 ゆたか/さく・え ポプラ社 2021
こちらは最新刊ですが、ゾロリはゾロリとしてしか認識しておらず、改めて、
ゾロリはキツネだったのか! と気が付きました…
そんな言い間違い?勘違い?うろ覚え?ばかりする家族がお買い物に行くお話があります。
出口 かずみ/作 理論社 2021
お母さんに、お買い物を頼まれたうろおぼえ一家のみなさん。
「お」がつく事を頼まれたような気が・・・
頼まれた「おかいもの」さえ、うろ覚え。
買うモノも「しかくい」「しろい」モノだったような気が・・・
これまた、うろ覚え。
こんな事で、ちゃんとお買い物ができるのでしょうか?
でも、終わり良ければすべて良し。
最後のお母さんには、びっくりです。
楽しくもあり、勉強すると、難しい「日本語」。
漢字・ひらがな・カタカナ 表記で3種類もある言語は
なかなかないのではないでしょうか?(数字、ローマ字を含めば5種類?)
産まれた時から日本語で本当によかった~と思います。
しかし、最近では、本のタイトルにも、新しい言葉がたくさん使われるようになりました。
変化していく「日本語」に置いて行かれないようにしていかなくてはと思います。
参考図書
『学校では教えてくれないゆかいな日本語』今野 真二/著,丸山 誠司/イラスト 河出書房新社 2016
『数え方図鑑 身近なモノをなんでも数えてみたくなる!』やまぐち かおり/絵 日本図書センター 2019
『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』福井県立図書館/編著 講談社 2021
『かいけつゾロリきょうふのダンジョン』 原 ゆたか/さく・え ポプラ社 2021
『うろおぼえ一家のおかいもの』出口 かずみ/作 理論社 2021
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