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KCLスタッフブログ ~ブックとラック~

2024年5月30日(木)AM12:00|投稿者:KCLスタッフ

「14代目‟桑名のあうるさん“」のご紹介☆

4月初め桜が咲き誇る頃、桑名市立中央図書館にて14代目‟桑名のあうるさん“の委嘱式と、ポスター撮影を行いました。
14代目‟桑名のあうるさん“は、第27回 「図書館を使った調べる学習コンクール」全国大会に入賞された4名の方々です。
今年度、中央図書館のPR活動に協力していただきます☆

 

■優良賞(1作品)
・小学生の部(中学年)
「国宝 鳥獣戯画はナゾだらけ!」
平井 理菜さん

 

■奨励賞(3作品)
・小学生の部(低学年)
「エイは水の中でにおいが分かる?!」
服部 永和さん

 

・小学生の部(高学年)
「セーラー服が消える?! ~制服史の変わり目の今~」
岡本 佳穂さん

 

・子どもと大人の部
「わたしたちの麦畑」
西田 絢美さん・西田 純さん(父)

 

今年度のポスターはこちらです!

クリックすると拡大します(PDF)

(写真左から)
西田 絢美さん、岡本 佳穂さん、平井 理菜さん、服部 永和さんです。

 

ポスターは、館内に掲示します。
また、‟桑名のあうるさん“へインタビューしたものをまとめた「桑名のあうるさんの声を聞く」「調べる学習☆インタビュー」を児童フロアに掲示中です。
ご来館の際は、是非ご覧ください☆

 

2024年5月6日(月)AM12:00|投稿者:KCLスタッフ

子どもって子どもって・・・

こんにちは、しちりです。

爽やかな5月となりました。

ゴールデンウィークにはこどもの日もあり、お子さんと楽しく過ごした方も多いのではないでしょうか?

しかし、子どもを育てるって、楽しいけれど本当に大変ですよね。

ということで今回は、子育てを題材に、大人も子どもも心がほぐれるような本をご紹介します。

 

 

子どものことば』 (子どもとことば研究会/編・著 小学館 2017)

 

皆さんは、子どもの「ことば」にハッとすることはありませんか?

なんてするどい!なんてかわいい!そんな風に感じてるのか!

大人顔負けの表現に出会うこともあるはず。

この本では、主に幼稚園や保育園での日常で子どもたちが発した「ことば」を丁寧に取り上げています。

思わず笑ってしまう表現もたくさんあり、お子さんをお持ちの方やお子さんに関わるお仕事をされている方は、共感すること間違いなし!です。

また、それらの「ことば」から、子どもの発達や、どんな成長時期にあるのかを示して、周囲の大人はどのように寄り添えば良いのかをやさしく解説しています。

今しかないお子さんの「ことば」をたくさん書き留めておきたくなる本です。

 

 

子どもをキッチンに入れよう!』(藤野 恵美/著 ポプラ社 2020)

 

「え?!子どもをキッチンに入れたら、危ないのでは?」

包丁や食器、洗剤、ガスの火など、キッチンは子どもがケガをする要素が満載なので、安全を第一に出入りをしないよう、柵をする方も多いのではないでしょうか。

しかし、この本の著者は、忙しい毎日でも、どうにか工夫をして家事と育児を楽しむために、子どもをキッチンに入れ、家事と育児を一緒にしてしまう、という決断をしたのでした。

これが、まさに、目からウロコ・・・。

十分に安全な環境に整えると、キッチンには色々な道具や食材があります。それらを上手に使いながら、親子でコミュニケーションを取り、楽しく作って、楽しく食べる!(各エピソードの終わりには、親子でできる料理のレシピ付き!)

食に興味がわけば、スーパーマーケットに行くことも楽しいイベントに!生産地の地名やお金の計算等、子どもが自然に楽しく学べる要素がいっぱい!

小説家でもある著者は、子育て本を1000冊ほど読み、子育てを分析した上で実践してみたというだけあって、取り入れたい点がたくさんあります。

忙しくても子育てを楽しむヒントがきっとあります。

 

 

子どもが幸せになることば』(田中 茂樹/著 ダイヤモンド社 2019)

 

とは言うものの、子育てに不安や悩みはつきものですね。

子どもがだだをこねる、野菜を食べない、宿題をやらない、学校に行きたくない…。

私も散々悩ませられました。

この本では、そんな育児の悩みの場面を年齢ごとに分けて、声かけの言葉を具体的に示しながら、子も元気になり、親の気持ちもラクになる方法を紹介しています。

実際によくある場面を例に挙げ、「言いがちなことば」を「信じることば」に変えるだけ。

なんだ、これならすぐにでもできると思うものばかりです。困った場面に出会った時、子どもはどう感じ、何故困っているのかを分かりやすく説明しているので、親としてどう対応すれば良いのかが自然と理解できます。

著者は、20年間で5000以上の面接を行ってきたカウンセラーでもあり、やんちゃな4人のお子さんを育てた父親でもあり、毎週近所の小学生と小学校の体育館で遊びを通して関わってきた社会人でもあるという、さまざまな側面を持っています。

その著者の言葉には、優しさの中に経験に裏打ちされた重みがあります。

 

 

ムスコ物語』(ヤマザキ マリ/著 幻冬舎 2021)

最後にご紹介したいのは、マンガ『テルマエ・ロマエ』の作者であり、文筆家のヤマザキマリさんの子育てを綴った本です。

イタリアでシングルマザーになる事を決意した著者は、日本に帰国後、仕事をいくつも掛け持ちしながら、全力で子育てをします。

その後イタリアの男性と結婚することになり、夫の仕事の都合でシリア→スペイン→アメリカと家族で移住することに。

異国の地で、お父さんとお母さんに振り回されっぱなしのムスコ君。苦労の連続にあいながらも、たくましく成長していく姿が印象的です。

どのエピソードも破天荒すぎて驚きの連続ですが、作者らしい歯に衣着せぬ言葉の中にも、ムスコ君への愛があふれています。

そして、本の最後には、ムスコ君からのメッセージつき。

作者に育てられた本人はどう思っていたのか、こちらもぜひ読んで頂きたいです。

 

子育てにまつわる本を紹介しました。

大人も子どもも元気になる本を読んで、子育てを楽しみたいですね。

 

《紹介資料》

子どものことば』子どもとことば研究会/編・著 小学館  2017.8

子どもをキッチンに入れよう!』藤野 恵美/著 ポプラ社 2020.11

子どもが幸せになることば』 田中 茂樹/著 ダイヤモンド社 2019.2

ムスコ物語』 ヤマザキ マリ/著 幻冬舎 2021.8

2024年4月1日(月)AM8:30|投稿者:KCLスタッフ

4月最初のイベント

こんにちは、なばなです。

春麗らかな日、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

 

4月1日は、エイプリールフールです。

エイプリルフールとは、どのような日なのでしょうか? なぜ嘘をついてもよいのでしょうか?近年は、企業や組織などが嘘のニュースやコンテンツを発信しており、どれもおもしろい嘘ばかりです。この機会に嘘に関する本を読んでみては、いかがでしょうか。

 

最初にご紹介するのは、こちらです。

 

『大きな嘘と騙されたい人々』

(マーク・カーランスキー/著,橋本 恵/訳  あすなろ書房 2023.8)

 

いつの時代も噓を活用する為政者がいました。なぜ人は「大きな噓」にだまされてしまうのか、世界的ベストセラー作家が歴史上の大きな噓を検証し、正しい判断をするためのヒントを示しています。

 

次にご紹介するのは、こちらです。

『世界を騙した女詐欺師たち』

(トリ・テルファー/著,富原 まさ江/訳 原書房 2023.2)

 

本書は、カリフォルニアで起きた「マリーアントワネットの首飾り事件」についてです。2018年のカリフォルニアで発生した、史上最大のボランティア詐欺です。登場する

女詐欺師の生き様は実に多様で、19世紀末から20世紀にかけてアメリカに生きたキャシー・チャドウィック。噓一つで、銀行家や実業家から数百万ドルの大金を巻き上げました。

前世紀初頭の欧米に、革命の犠牲となったロシア皇帝のニコライ二世の四女・アナスタシアを名乗る女性が出現し、己を裕福に見せ、富豪一族にふさわしい財産の持ち主だと信じさせました。そんな女性を描いた1冊です。

 

最後は、こちらの1冊です。

 

『嘘の樹』

(フランシス・ハーディング/著,児玉 敦子/訳 牧野千穂/装画 大野リサ/装幀 東京創元社 2017.10)

 

2015年に、コスタ賞(旧ウィットブレッド賞)の児童文学の全部門を受賞し、2017年に刊行された『影を呑んだ少女』の最終候補作に選ばれました。

19世紀英国を舞台に、嘘をつき続けながら、真実を問う不思議な木を描いています。

 

今回は嘘に関する本を3冊ご紹介しました。

「嘘」を「嘘」だと告げることができる、エイプリルフールこそ、正直な日なのかもしれませんね。

 

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2024年2月10日(土)AM10:00|投稿者:KCLスタッフ

文学と桑名~松尾芭蕉と泉鏡花~

こんにちは、志るべです。
立春を過ぎ、季節はもう春。

 

 

とはいえ、まだまだ寒い日がつづいています。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

4階「歴史の蔵」の前では、2月1日~3月26日(2月2日~7日は蔵書点検で休館)、「文学と桑名」と題して特集展示を行っています。
今年度の「昭和の記憶収集資料展」の講演会のテーマも文学でした。
講師は郷土史家の西羽晃(にしは あきら)先生で、昭和初期の桑名ゆかりの文学者、堺利彦、高橋俊人、中原中也についてお話ししていただきました。
今回の特集展示では、松尾芭蕉と泉鏡花を取り上げています。

 

伊賀上野出身の松尾芭蕉は、三重県人にとって身近な存在で、「芭蕉さん」と親しく呼ばれています。
生涯旅をつづけた芭蕉は各地にゆかりの地がありますが、ここ桑名にも何度か立ち寄っています。

 

展示では、桑名の白魚を詠んだ句を紹介しています。
芭蕉さんも、桑名産の白魚を賞味されたのでしょうか。

 

「野ざらし紀行」の旅の途中、桑名で詠んだ句がこちら、
 明ほのやしら魚しろきこと一寸
『芭蕉全句 上巻』 加藤 楸邨/著 筑摩書房 1969 所収)

 

同じ白魚を詠んだ句ですが、『笈日記』(各務支考/編)には、
 雪薄し白魚しろき事一寸
『日本名著全集 江戸文芸之部 第3巻 芭蕉全集』所収)

 

とあります。
この二作、「雪薄し」の句が初案の句とされ、最初「雪薄し」と詠みましたが、雪の白と白魚の白では印象が散漫になるため、「明ほのや」に改めたと考えられています。

 

現在、浜の地蔵(龍福寺)には両方の句碑があり、昭和43年2月20日、「芭蕉「野ざらし紀行」跡白魚句碑等」として、市の指定文化財(史跡)に指定されました。
くわしくは4階の特集展示をご覧ください。

 

句碑について書かれた本は、こちらをどうぞ。
『桑名市の指定文化財』(桑名市教育委員会 1985)
『くはな文学碑めぐり』(むらさき会/編  むらさき会 1991.1)
『三重県の文学碑 1 北勢編』(本城 靖/著 三重県郷土資料刊行会 1976)

 

また、春日神社には芭蕉直筆の短冊があります。
明ほ乃や白魚白き事一寸  芭蕉桃青

 

こちらも昭和41年(1966)11月22日、市の文化財(書跡)の指定を受けています。

 

 

さて、もう一人は、泉鏡花です。
鏡花は、石川県金沢町(現・金沢市)生まれで、父・清次は彫金師、母・鈴は能楽師の娘です。
鏡花は母親を早くに亡くし、母への感情は、作品の主要なテーマの一つとなっています。

 

桑名を舞台とした作品に『歌行燈』(泉 鏡花/作 改版 岩波書店 2017.6)があります。
明治42年(1909)、鏡花ら文芸革新会の一行は、鳥羽、宇治山田、桑名、名古屋などを旅行し、講演会を開いています。この講演旅行の際の見聞を踏まえて『歌行燈』は執筆されました。

 

鏡花らは船津屋に宿泊しました。
船津屋は、昔の大塚本陣を改築した旅館兼料理屋で、揖斐川を臨む絶景の地にあり、作中では、「湊屋」として登場しています。
当時の船津屋は戦災で焼失し、現在の船津屋は戦後に建てられました。

 

昭和14年(1939)、久保田万太郎が新生新派のために劇化した縁で、船津屋には久保田万太郎の句碑があります。句には、湊屋裏河岸から這いあがっていたずらする獺(かわうそ)の姿が詠まれています。
かはをそに火をぬすまれてあけやすき  久保田万太郎

 

などと、さも鏡花の作品にくわしいかのように書いておりますが・・・
これまで何度も『歌行燈』(読破)にチャレンジし、その度に挫折。
読み通せたことがありませんでした。

 

『歌行燈』が発表されたのは明治43年(1910)
今から100年以上前の作品とはいえ、きちんと活字化されているし、注もたくさん付いています。
明治の文豪、鴎外や漱石よりも後に生れている鏡花の作品が読み進められないなんて。

 

お恥ずかしい限りですが、文章に馴染めないのです。
独特の文体もさることながら、話がややこしい。
うどん屋と湊屋、二つの場面が入れ替わりながら話が進んでいきます。
おまけに『東海道中膝栗毛』(『新編日本古典文学全集 81 東海道中膝栗毛』 小学館 1995.6 所収)の一節が随所に組み込まれていて、これまたややこしい。
言い訳ですが、挫折する要素、満載です。
そんな体たらくの私なのですが、今回初めて読み終えることができました。

 

その力強い味方となったのがこちらの一冊。

 

 

『本当にさらさら読める!現代語訳版 泉鏡花<観念・人世>傑作選』(泉 鏡花/著,秋山  稔/監修,白水 銀雪/訳 KADOKAWA 2020.8)

 

 

タイトルに歌われているとおり、さらさら読めるように訳されています。
ストーリーがわかってから読み直すと、原文も読みやすく感じました。

 

作中に登場する『東海道中膝栗毛』も、現代語抄訳でいかがでしょう。

 

 

『現代語抄訳で楽しむ 東海道中膝栗毛と続膝栗毛』( [十返舎 一九/作],大石 学/監修 KADOKAWA 2016.9)

 

『東海道中膝栗毛』に親しむことで、『歌行燈』の世界をよりお楽しみいただけるのではないでしょうか。

 

茶屋で焼蛤を食べて一休みする旅人の姿、行燈が掛かる町を走り抜ける人力車、当時の桑名の風景が浮かんできます。
図書館の展示を見て「おうち読書」を楽しみながら、あと少し、本格的な春の訪れを待ちませんか?

 

 

<引用・参考資料>
『芭蕉全句 上巻』 加藤 楸邨/著 筑摩書房 1969 /911.3/カ/1
『日本名著全集 江戸文芸之部 第3巻 芭蕉全集』 日本名著全集刊行会 1929 /918/ニ/
『くはな文学碑めぐり』 むらさき会/編 むらさき会 1991.1 AL/902/ク/
『三重県の文学碑 1 北勢編』 本城 靖/著 三重県郷土資料刊行会 1976 AL/902/ミ/
『桑名市の指定文化財』 桑名市教育委員会 1985 AL/709/ク/
『泉鏡花<観念・人世>傑作選 本当にさらさら読める!現代語訳版』 泉 鏡花/著,秋山 稔/監修,白水 銀雪/訳  KADOKAWA 2020.8 /913.6/イズ/
『歌行燈』 泉 鏡花/作 改版 岩波書店 2017.6 AL/936/イ/
『新編日本古典文学全集 81 東海道中膝栗毛』 小学館 1995.6 Z/918/シ/81
『現代語抄訳で楽しむ東海道中膝栗毛と続膝栗毛』 [十返舎 一九/作],大石 学/監修 KADOKAWA 2016.9 AL/292/ジ/

 

<志るべ>

 

2024年1月18日(木)PM12:32|投稿者:KCLスタッフ

第27回「図書館を使った調べる学習コンクール」の受賞作品

第27回「図書館を使った調べる学習コンクール」(公益財団法人 図書館振興財団)の 受賞作品が発表されました。
全国から11万8千点を超える作品が応募され、桑名市からは「第19回 桑名市図書館を使った調べる学習コンクール」で最優秀賞・優秀賞に選ばれた4作品が出品されました。
そして、気になる結果はこちら!

 

■優良賞(1作品)

・小学生の部(中学年)

「国宝 鳥獣戯画はナゾだらけ!」

平井 理菜さん(桑名市立大山田南小学校 4年)

 

■奨励賞(3作品)

・小学生の部(低学年)

「エイは水の中でにおいが分かる?!」

服部 永和さん(桑名市立長島北部小学校 2年)

 

・小学生の部(高学年)

「セーラー服が消える?! ~制服史の変わり目の今~」

岡本 佳穂さん(桑名市立七和小学校 6年)

 

・子どもと大人の部

「わたしたちの麦畑」

西田 絢美さん(桑名市立在良小学校 3年)・西田 純さん(父)

 

 

受賞されたみなさん、おめでとうございます。
お子さん個人だけでなく、小学生以上のお子さんと一緒に大人の方でも応募できますので、みなさんが日常の中で興味・関心を持ったことをぜひ調べる学習コンクールの作品づくりに挑戦してみてください。

 

これからも、図書館は皆さんの調べる学習を応援・サポートいたします。