新年明けましておめでとうございます

2016年1月4日(月)|投稿者:kclスタッフ

新年明けましておめでとうございます。
本年も桑名市立中央図書館と「ブックとラック」をよろしくお願いします。
中央図書館は、本日1月4日から開館しております。
猿

 

今年の正月三が日も駅伝に涙した< かぶら >です。
ひとつの事に打ち込んで、日々頑張る人の姿を見ると胸が熱くなります。
毎年恒例となっております、スタッフが選んだ中央図書館の今年の四字熟語は・・・

2016年の四字熟語

2016年の四字熟語

『格致日新』 (かくちにっしん)
物事の道理や本質を追い求めて知識を深め、日々向上していくこと。

“格致”「格物致知」 (かくぶつちち)という四字熟語の略です。
「知を完成するには、物の理を極めつくさねばならない」という意味が込められています。

格物・・・個々の事物についての道理を徹底的に究明すること。
致知・・・自分の知識を極限にまで推し広めること。
”人と本を繋ぐ”図書館員として、常に志していきたい言葉です。
ネットを気軽に使えるこの時代だからこそ、浮かんではすぐ消えてしまうような情報が本物かどうかを見抜く力が必要です。
そのためにも、この熟語を胸に“日々向上”していきたいと思います!

そして、今年の干支は『申』

可愛い親子の猿

可愛い親子の猿

スタッフの手により、マスキングテープで何ともリアルな猿の親子が現れました!
マスキングテープをちぎって、ふさふさの毛並みを再現しました。

最近は住宅地に猿が現れたりしますが、江戸時代にも猿の逸話が残されているのはご存知でしょうか?

菰野町にある福王山は、昔は桑名藩のご用林として管理されていました。
元禄年中、この山の中の番所に勤めていた足軽が、猿の不思議な様子を見かけました。
一匹の大猿が3メートル程の細い木の枝に、ボールのような何かをくくり付けて、掲げながら先に進み、その後を数千匹の猿が従って峰や谷を越えていくのです。
怪しんだ足軽は、ひそかにその後を追っていくと、大猿は何やら怪しげな行動に・・・eto_saru_fukubukuro

 

 

 

このお話の続きは、 『桑名の伝説・昔話』という本に載っています。
猿の行動が気になった方は、ぜひ一度ご覧ください!
他にも桑名の猿にまつわる話があるのですが、少し悲しいストーリーなので新年には控えさせていただきました。
この本には「え!この有名な昔話は桑名がモデルだったの?」と驚くものもありますよ。

新しい年、新しい本との出会いを楽しみに、ぜひ中央図書館にお越しください♪

★参考資料
『四字熟語・成句辞典』 (竹田 晃/著 講談社 1990)
『広辞苑 [1]』 (新村 出/編 第6版 岩波書店 2008)
『日本国語大辞典 1 あ▷こ』 (小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2006)
『桑名の伝説・昔話』 (近藤 杢/編,平岡 潤/編 桑名市教育委員会)

館内のどこかに空を渡る猿もいます!

館内のどこかに空を渡る猿もいます!

< かぶら >

★今年もご利用ありがとうございました★

2015年12月27日(日)|投稿者:kclスタッフ

i-hituji35桑名市立中央図書館スタッフブログ『ブックとラック』をご覧の皆様、こんばんは。
年賀状を書き終え、気持ちよく新年を迎える準備を進めている<くわにゃん>です。

今年も、たくさんのご来館ありがとうございました。
桑名市立中央図書館は、
12月28日(月)から2016年1月3日(日)まで休館いたします。

 

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今日は、お正月に欠かせないお雑煮について少しご紹介します。
お祝いの食べ物のひとつとして、お雑煮があります。
素材の味が引き立つお出汁に、とろ~りとろけるアッツアツのお餅。
みなさんが普段食べているお雑煮は、どんなお味でしょうか?

お雑煮について

『日本語源広辞典』をみると、語源は「雑(いろいろ)+煮」。餅を主に、いろいろな野菜・魚などを入れ煮た汁物のことをいいます。

おくむらあやおふるさとの伝承料理 11によると、雑煮の誕生は室町時代といわれており、お正月に食べるようになったのは安土桃山時代からだそうです。
もともとは、年神様に供えた土地の産物を下げて、ひとつの鍋で煮て、神様とともに食べる大事な儀式でした。
雑煮を食べるときの祝い箸の両端が細くなっているのも、一方が人用、もう一方が神用であるからといわれています。

お雑煮はふるさとの味

『お雑煮100選』によると、角餅か丸餅か、餅は煮るか焼くか、汁は味噌汁かすまし汁かなど、各地方でこだわりがあり、地方ごとだけではなく、各家庭によっても味が異なります。
北海道ではイクラや鮭、近畿地方ではあずきを入れたりするそうです。

お雑煮100選』 『おくむらあやおふるさとの伝承料理 11』『三重のお雑煮ブック』には、どの地方で、どんなお雑煮が食べられているかが、一目でわかるお雑煮マップが載っています。
ここ、桑名市周辺が”角餅か丸餅か”や、”すまし汁かお味噌汁か”の分岐ラインとなっているそうですよ!

三重県で使われる主な具は、大根・にんじん・里芋・小松菜・しいたけ・はまぐりなど、と紹介されてます。

『三重県の食生活と食文化』によると、「北勢地域の雑煮は、角餅すまし汁の雑煮圏となり、正月菜(しょうがつな)と呼んで小松菜やほうれんそう等の青菜をいれるものである。餅は湯炊きである。」と説明されています。

また、『桑名の民俗』や、「『柏崎日記』に見る食風景」には、江戸時代の桑名のお正月の様子や、献立などが紹介されています。

このほかにも、まだまだブログでは紹介しきれないほど魅力がある「お雑煮」
今回紹介した資料のほかにも、図書館にはたくさんの関連図書がありますので、
興味のある方は、是非ご覧ください!
illust4162

2016年も、みなさまのご来館をお待ちしております!
新しい1年も、皆様にとって実りある1年になることをお祈りいたしまして、
今年最後の更新とさせていただきます。

よいお年をお迎えください。

<くわにゃん>

年末年始のお休みに読みたい本を探すには?

2015年12月17日(木)|投稿者:kclスタッフ

桑名市立中央図書館スタッフブログ「ブックとラック」をご覧のみなさま、こんにちは。平八郎です。

早いもので2015年もあと少し。もういくつか寝ると、お正月がやってきますね。今回は年末年始の図書館の休館と、貸出期間延長のお知らせです。

【桑名市立中央図書館の休館期間】
12月28日(月)~1月3日(月)

【図書・雑誌の延長】
12月14日(月)~12月27日(日)の貸出……3週間の貸出

【CD・DVDの延長】
12月21日(月)~12月27日(日)の貸出……2週間の貸出

期間中は、通常より一週間長く貸出ができますので、たくさん本を借りていってください!

たくさん本を借りたいけれど、図書館には本がありすぎて……という方もいらっしゃると思います。以前のブックとラック(クリックでリンクします)では図書館発行のフリーペーパーL.A.Kや、図書館のBSコーナー、一般特集コーナーといった展示物を紹介しました。ご活用していただければ幸いです。

今回は年末年始のお休みに向けて、「図書館に来てみたけど、探している本はあるかな?」という時に使えるものをご紹介したいと思います。
図書館内に設置してあるOPACと呼ばれるものです。

OPAC (2)

3階にあるOPACです

図書館ではOPACと呼称しますが、簡単に言えば蔵書検索用の端末のことです。なぜOPACという名前なのかといいますと……

『図書館用語集 四訂版』 日本図書館協会 には
オーパック OPAC:Online Public Access Catalog
「〈オンライン利用者用目録〉または〈オンライン閲覧目録〉の略称。オパックとも読む。図書館蔵書の書誌情報をコンピュータに記録し、その図書館の蔵書データベースを作成すると、その図書館のMARC(マーク、機械可読目録)ができる。このMARCを利用して、利用者が直接端末機からオンラインで図書館のセンターマシンと接続し、蔵書データベースを検索できるようにした目録システムのことで、オンライン目録といわれることもある。」

『図書館情報学』 上田 修一/編著 勁草書房 には
「OPACは「Online Public Access Catalog」の頭文字であるが、オンラインの利用者向け目録という意味である。」

という説明が記載されています。

図書館ホームページにある検索ページも、OPACと呼ばれるものです。中央図書館のスタッフは、ホームページのOPACを「Web OPAC」。館内に設置してあるOPACを「館内OPAC」と区別して呼んでいます。

今回のブックとラックは、今ではほとんどの図書館にあるであろう、このOPACについて触れたいと思います。

中央図書館のOPACは一般フロアに三台、児童フロアに一台、四階に一台設置してある他、実はくわなメディアライヴの一階にも設置してあります。

OPAC (3)

机の上には端末の他にも利用案内や掲示物が置いてあります。

まずは基本的なところから。マウスとキーボードの操作もできますが、実は画面がタッチパネルになっていて、画面に触れるだけで操作もできます。

メニュー画面です。

メニュー画面です。

クリックまたはタッチすると、メニュー画面がでてきます。ここで使いたい機能を選択します。

標準蔵書検索
キーワード検索のみのシンプルな検索ですね。

詳細蔵書検索
「図書を探す」「雑誌を探す」「CD/DVDから探す」「全てから探す」「一般書を探す」「児童書を探す」「絵本・紙芝居を探す」と図書の大きな括りを選択します。探したい項目を選択すると、タイトル、著者、出版社、キーワードなどが入力できます。標準蔵書検索では検索ヒット数が多すぎて、もう少し絞り込みたいときなどに有効です。

新着図書
新しく入った本を一覧で見ることできます。新着図書は約3ヶ月の間、ここに表示されます。新着図書をご覧になられる時、注意していただきたいのが、新着図書は「図書館に新しく入った本」であるということです。出版年が少し前のものでも、当館に受け入れたのが最近であれば、新着図書として表示されます。

テーマ一覧
テーマに沿って集めた本の一覧を見ることができます。常時掲載されているものもありますが、特集のように期間限定のものもありますので、定期的にチェックしてみてください。

予約の多い資料
中央図書館でたくさんの予約があった資料を、ランキング形式で見ることができます。図書、雑誌、AVとそれぞれの分野で、今何が人気なのかを知ることができます。

お知らせ・カレンダー
図書館の休館やイベントの情報などを見ることができます。

Myライブラリ・設定変更
現在借りている資料や予約中の資料、My本棚の確認。登録のメールアドレスなどの設定変更ができます。

様々な検索方法でOPACから資料を検索して、目的の本が見つたったら、どこの棚にあるのかを調べることができます。資料詳細画面の「Map」をクリックすると本のある位置に印が表示されます。また印刷されるこのレシートを見れば、この本がどこにあるのかが素早くわかるようになっています。

図書の詳細が記されたレシートがでてきます。

一枚のレシートに、その資料の情報が詰まっています

レシートの見方、本の探し方はまたブログで取り上げたいと思っていますのでお楽しみに!

< 平八郎 >

桑名の郷土について調べたい時には・・・

2015年12月5日(土)|投稿者:kclスタッフ

「ブックとラック」をご覧のみなさま、こんにちは。
「12月24日」といえば、増田神社で行われる”伊勢大神楽”を連想するようになりました、< かぶら >です。

普段は、全国各地を回って神楽を奉納している”伊勢大神楽”。
この日ばかりは、桑名の増田神社境内で全曲奉納が行われます!
桑名っ子としては、ぜひ一度は見てみたいこの行事。
見てみたいけれど、都合が悪くて・・・。
という方は、中央図書館内にある、”KCL桑名市映像アーカイブス”をご利用ください!
NHKアーカイブス 旅する獅子~三重・滋賀~にて、奉納の様子だけでなく、伝統芸能を受け継ぐ伊勢太神楽講社の方々の貴重な姿もご覧いただけます。
アーカイブスのご利用方法は、こちらの記事で紹介しております☆

 

今でこそ、”伊勢大神楽”に夢中な私< かぶら >ではありますが、実はその存在を知ったのはここ数年のこと・・・。
存在を知り、もっとよく知りたいと思った私の手助けをしてくれたのは、中央図書館内各所に設置している、この”パスファインダー”です!

郷土担当スタッフの力作です!

郷土担当スタッフの力作です!

2015年12月現在で、全6種類ございます。

・伊勢大神楽について
・桑名藩士について
・諸戸家について
・上げ馬神事について
・~日本一やかましい祭~石取祭について
・桑名の千羽鶴について

各分野毎に、よく寄せられる質問と、それに関する豆知識・関連資料をご紹介しています。
関連資料は、中央図書館内にあるものですので、お手にとってご覧いただけます♪

 

ではここで、実際にパスファインダーを使って調べてみましょう!
今回は、特に多い「桑名藩士のご先祖様探し」の方法をご紹介します☆

例:「『桑名日記』の“渡部平太夫”について知りたい」

幕末の頃、桑名藩士として勤めていた平太夫。桑名藩の飛び地であった柏崎にいる息子と、日々の出来事を綴った日記を交換していました。
わかるのは“幕末に桑名にいたこと”“名前”。
さて、パスファインダーによると・・・
「桑名藩主は、本多家久松松平家奥平松平家の三つの家系が入れ替わっています。
そのため「桑名藩士」と言っても、仕えた家によって調べる資料が異なります。」

なんと!ずっと同じ一族が藩主を務めていたわけではないのですね・・・。
更に、それぞれ資料が違うだなんて・・・
どこに仕えていたのかもわからないのに・・・
なんだか難しそう・・・

と、ここで諦めてしまうのはもったいない!
もう一度、パスファインダーをよく読んでみましょう。

 

まずは、徳川家康の重臣として有名な、本多忠勝の「本多家」

桑名藩初代藩主でしたが、その後他の藩へと移り、幕末の頃は現在の愛知県岡崎市で維新を迎えたそうです。
となると、幕末の頃に桑名にいた平太夫は、本多家の家臣ではないことがわかりました。

同じく「奥平松平家」も、現在の埼玉県行田市で維新を迎えたとあるので、ここではない。

となると、残っているのは・・・

「久松松平家は越後国高田藩、陸奥国白河藩などを経て、桑名で幕末を迎えます」

よし!これで平太夫が「久松松平家」に仕えていたことがわかりました!
藩主の国替えと一緒に史料も移動してしまうけれど、「久松松平家」なら中央図書館で調べられます。

家臣の資料なら・・・
『本の籬(もとのまがき)』インターネットでも公開しています。※ご覧いただくには、Adobe Reader が必要です)
家中永代分限帳といえるもの。
御書院格の各家累代略歴など。

『桑名藩分限帳』
各年代の分限帳や、町割軒別名前覚(住所録のようなもの)など。

『桑名藩史料集成』
『桑名藩分限帳』にはない時代の分限帳など。

※分限帳とは、家臣の名前や禄高、地位や役職を記したものです。

 

この他にも、たくさん資料はあるけれど今回は『桑名藩分限帳』を見てみましょう。
『桑名藩分限帳』は、一番後ろに家臣の名前索引が付いているので、とっても調べやすい♪

索引で“渡部平太夫”を探すと、分限帳や町割に名前が見つかりました!
なるほど、今でいうここに住んでいて、こんな仕事をしていたんだなぁ・・・。

 

おっと、今回ご案内するのはここまでにしておきましょう。
平太夫のことが気になってしまった方、他のパスファインダーも気になってしまった方は、ぜひ中央図書館内にあるパスファインダーをご覧ください。
3階の一般カウンター、書架案内図の下、4階のカウンターの3箇所にございます。

 

このパスファインダーを使えば、郷土の歴史を自分自身の手で調べることができます。
もうすぐ年末。
学校の宿題や、親戚が集まる場での話のネタに、パスファインダーを使って郷土のことを調べてみませんか??

 

< かぶら >

図書館の本を末長くご利用いただくために。

2015年11月30日(月)|投稿者:kclスタッフ

ブックとラック」をご覧のみなさま、こんにちは。
年越し準備を前に、自室の積読の山を崩しにかかっている< ぐりこ >です。
積読の本は、自分で気に入って買ったもの、しかも新品同様のピカピカなものばかり。
本を手に取ると、ついついページを開いて読み始めてしまうので、その時間(意思の弱さ?)も計算に入れて、蔵書の整理を楽しんでいます。

そんな個人の積読とは反対に、図書館の本は、たくさんの方に何度も何度も読まれます。
本は読まれれば読まれるほど、どうしても傷んでしまうことがあります。
ページがはずれたり、破れたり…
みなさまが大切に読んでくださっても、紙で出来ている以上、避けられない劣化です。

図書館では、市民のみなさまの財産である大切な本を、できるだけきれいな状態で長期間ご利用いただけるよう、傷んでしまった本を、専門の道具や技術で修理しています。

桑名市立中央図書館の修理道具

普段使っている修理道具の一部です

わたしたち図書館スタッフは、修理が必要な資料の製本の種類紙の性質利用頻度などを見極めて、適切な方法を選んで修理をします。その中でも、桑名市立中央図書館でよく行っている修理については、以前に紹介した記事をぜひご覧ください。

 その1  本のページがはずれたら…

 その2  セロハンテープとの戦い??

 その3  本が濡れてしまったら…

実はこれらの修理を紹介した記事は、「ブックとラック」の中でもアクセスの多い人気記事。本の修理方法を知る機会は、一般的にはあまりないことだと思いますので、このブログが少しでもみなさまのお役に立てているのであれば、とても喜ばしいことです。

また図書館では、新着本として本を購入した段階で、傷みが予想される箇所には予め補強をしています。

大型絵本補強

たとえば、大型絵本のページの角。写真では分かりづらいですが、専用テープを1ページずつに貼って補強しています。

本のカバーの上から、専用の透明粘着フィルムでコーティングを施しているのもそのひとつ。本の外側を補強することができますし、表面上の少々の汚れなら、専用の洗浄液を使えばキュッと拭き取ることができて便利です。

図書館ではこのように、本の状態にできるだけ気を配っているのですが、もしも、図書館の本をご利用中に傷みや汚れに気付いたら、お手数ですが、図書館スタッフまでお知らせいただけますでしょうか。

また、「セロハンテープとの戦い??」でも紹介しましたとおり、ご家庭にあるセロハンテープやメンディングテープで修理いただくことは、お心遣いはとても嬉しいのですが、残念ながら図書館の本にとっては、資料保存の面で逆効果となってしまいますので、どうぞそのままの状態でお持ちください。そのあたたかいお気持ちを引き継いで、図書館スタッフが修理いたします。

みなさまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

< ぐりこ >

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