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6代目「桑名のあうるさん」決定!!
2016年5月16日(月)|投稿者:kclスタッフ
今年も、桜の咲き誇る4月4日に、桑名市立中央図書館にて
6代目「桑名のあうるさん」の就任式と、ポスター撮影をおこないました。
第19回図書館を使った調べる学習コンクール全国大会に入賞された、桑名市内の小学生から中学生までの7名の方に、「桑名のあうるさん」として図書館を盛り上げていただきます!
(「桑名のあうるさん」について、詳しくはこちらをご覧ください)
みんなのキラキラした素敵な表情のポスターが完成いたしました!
今年のキャッチフレーズは
(写真手前左から)
中村 志穂さん(小学6年生)高木 咲衣さん(小学4年生)
松岡 大祐さん(小学3年生)木下 響さん(小学4年生)
(2列目左から)
森 陽香さん(中学2年生)加藤 颯真さん(中学1年生)
高木 洋徳さん(中学1年生)
※2016年4月現在の学年です
平成28年度の一年間、中央図書館のPR活動で活躍いただく予定です★
7名のあうるさん、今年度1年間、どうぞよろしくお願いします!
みなさんも、調べる学習コンクールに挑戦して、トビラをひらいてみませんか?
ポスターは、館内に掲示いたします。ご来館の際は、是非ご覧ください!
<くわにゃん>
いよいよ開幕!図書館で知ろう!「2016年ジュニア・サミットin三重」
2016年4月12日(火)|投稿者:kclスタッフ

ジュニア・サミットとは、日・米・英・仏・独・伊・加(G7)の若者たちが、「次世代につなぐ地球~環境と持続可能な社会」をテーマに世界の諸問題について話し合い、議論の結果を首脳に提言する国際交流事業です。各国の若者たちは、討議に資する視察先として県内の視察先3ヶ所を訪問し、環境と持続可能な社会についての理解を深めます。
桑名市立中央図書館では、ジュニア・サミットを応援するための特集展示を、館内各所で実施中です。
図書館にある多様な資料から、「伊勢志摩サミット」、「ジュニア・サミット」への理解を深め、ともに学びましょう!

伊勢志摩サミット関連事業「2016年ジュニア・サミットin三重」応援展示
“図書館の本で発見!G7各国をつなぐ桑名のヒト・モノ”
7カ国の若者たちが訪れるこの桑名市にも、各国と関係のあるヒト・モノがあります。
ジュニア・サミットで訪れる各国の方々に、桑名と各国のちょっとしたエピソードを披露してみてはいかがでしょうか。こちらでは桑名とG7をつなぐ本を紹介しています。
互いの国やまちに関心や親しみを持ち、皆でジュニア・サミットを応援しましょう!
そのほか、これまで桑名市内で開催されたジュニア・サミットのプレイベントの様子をつたえる写真を展示しています。

応援企画①の展示内容は、今月の図書館だより(総合)で特集しています。
<※コチラ↓↓↓からご覧いただけます(PDF)>
http://kcl.kuwana-library.jp/files/paper20160401.pdf
応援企画③ ジュニア・サミット視察先赤須賀漁協を知る本!
『図書館が伝える地域情報はまぐり・しじみを育む桑名の漁業』を刊行しました!
桑名市立中央図書館では、赤須賀漁業協同組合の方々と連携し、桑名ブランド「はまぐり」と、その漁を支える漁師の方々の取り組みをとりまとめた地域資料を発行しました。
ジュニア・サミットの視察先の赤須賀漁協について、図書館の資料で学びましょう!
<※図書館での貸出のほか、以下のリンク先から閲覧・出力ができます。>
http://kcl.kuwana-library.jp/archives.html

応援企画④ 3階特集コーナー その2
『知ろう!伊勢志摩・サミット』
5月26・27日に開催される伊勢志摩サミット。サミットに参加するG7や、サミットに関わる諸問題を考える本、開催地である伊勢志摩の本を集めました!
<※集めた本の一覧をコチラ↓↓↓からご覧いただけます>
https://opac.kuwana-library.jp/winj/opac/theme.do?lang=ja
応援企画⑤ 児童・ティーンズ特集コーナー
『ジュニア・サミット』
G7を代表して、各国の高校生が来日し、世界の中高生がさまざまな問題について話し合うジュニア・サミット。児童・ティーンズ特集コーナーでは「次世代につなぐ地球~環境と持続可能な社会」について学ぶことができる本を集めて紹介しています。同世代のみなさんも一緒に考えてみましょう。
応援企画⑥ 観光パンフレットを配布中!
3階中央特集コーナーでは、三重県・伊勢志摩・桑名に関する観光パンフレットを配布中!
パンフレットは、最もタイムリーに、そして魅力的にまちの情報を発信する媒体です。
三重県の各所をめぐり、自分のまちをもっと好きになろう!
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<☝あわせてチェックしよう!>
■外務省伊勢志摩サミット公式ホームページ
http://www.g7ise-shimasummit.go.jp/
■桑名市役所ジュニア・サミット推進課公式情報
http://www.city.kuwana.lg.jp/index.cfm/25,48447,315,764,html
絵図で見る桑名城
2016年4月4日(月)|投稿者:kclスタッフ
「ブックとラック」をご覧のみなさま、こんにちは。
暖かな日差しに誘われて、ぶらりと自転車で出掛ける日が多くなった< かぶら >です。
みなさまは、九華公園のある場所に、以前は城が建っていたことをご存知でしょうか?
公園の西側には、以前の姿を伝える看板があります。
看板に描かれているのは、 “正保城絵図”の桑名城の姿です。
“正保城絵図”は、江戸時代初期、正保年間(1645~1648年)に徳川家光により、諸藩に城絵図を提出するよう命じられました。
ここ桑名藩も勿論絵図を作成しましたので、当館所蔵の『図説正保城絵図』でご覧いただけます。
“正保城絵図”に描かれた桑名城の基礎は、桑名藩初代藩主・本多忠勝が行った“慶長の町割”によって築かれました。
『慶長自記』によれば、忠勝は住民を避難させて城下を取り壊し、整備するという徹底したものだったようです。
時が経つにつれ、その時代の藩主によって修繕・増築がなされ、桑名城は「海道の名城」と謳われるほどとなりました。
しかし、戊辰戦争後、桑名藩は朝敵とされた為、城郭や石垣などは取り壊されてしまいました。
現在、当時の姿を伝えるのはわずかに残った石垣のみです。
ところで、よく時代劇などを見ると、大きな天守閣があって、城壁がその回りをぐるりと囲んでいて・・・
なんてイメージがありますが、桑名城はどうだったのでしょう?
ここから、看板の絵図に沿ってご紹介します。

城中心部
桑名城は、本丸・二之丸・三之丸が一直線に並ぶ“連郭式(れんかくしき)”と呼ばれる配置です。
堀は四重で、城中から船で川へ出ることが出来る水城でもありました。
そもそも、本丸って何でしょう?二之丸・三之丸とは一体・・・?
今回は、正保城絵図の桑名城を例に「?」を調べてみましょう!
◆本丸
日本の城郭で、中心をなす一区画。城主の居所で、多く中央に天守(天守閣)を築き、周囲に堀を設ける。(『大辞泉 下巻』より)
絵図で見る“本丸”はこちら。

本丸
天守閣は東北角(拡大画像左上)に建っていました。
正保城絵図に天守閣は「外ハ四重内ハ六重」と書かれ、外見は四層であったことがわかります。
しかし、元禄14年(1700)の大火により、本丸・二之丸・三之丸が焼失してしまいました。
桑名藩は幕府に一万両を借用して城を修築しているものの、天守閣は復興されませんでした。
これは幕府が諸大名に城の修理・改築・再建などを厳しく制限したことに関係があると考えられます。
ただ、平和な時代が続く内に、戦における城主の指揮所の役目を持った天守は無用となり、江戸城でも明暦の大火(1657)以後、天守が再建されることが無かったので桑名藩もそれにならったのかもしれません。
現在、本丸は広場となっており、天守閣跡には「戊辰殉難招魂碑」が建っています。
◆二之丸
城の本丸の外側を囲む城郭。(『大辞泉 下巻』より)

二之丸
絵図で見ると、本丸と堀を挟んだ南側に存在します。
二之丸の三分の一を“枡形” (拡大画像下部)が占めています。
“枡形”とは、城門の内側にL字型の城壁を設ける事で、内側に攻め入ってきた敵の勢いを落とすことができます。
二之丸の枡形は二重構造で、さらに、本丸南大手にも枡形があるため、枡形が連結した、あまり類を見ない構造となっています。
二之丸から本丸へは“廊下橋”を使って渡ります。
“廊下橋”とは、廊下のように架けた屋根のある橋です。(拡大画像左下の青い屋根の橋)
普段は雨露に濡れずに渡ることができるものですが、戦の時には、この橋を落とすことで、敵が本丸へ侵入するのを防ぐ役目も持っています。
『桑名志 二』によれば、「松源院殿(松平定勝の妻)御住居アリ 二丸様ト奉称ル」とあり、二之丸に御殿が存在したことがわかります。
忠勝は、本丸は将軍のための御殿であり、自分は二之丸に住居し、本丸を守ると考えていたようです。
現在、二之丸は本丸と同様に広場となっています。
◆三之丸
城の二之丸を囲む外郭の部分。(『大辞泉 上巻』より)

三之丸
絵図で見ると、本丸と堀を挟んだ北側に存在します。
本丸堀(十三間・約24メートル)は三之丸の南と北にまで回されています。
三之丸には”唐破風門(からはふもん)”という、屋根の左右が跳ね上がった曲線状の門をくぐって入ったようです。
通常の門には、このような豪華な装飾はなされていなかったので、三之丸には身分の高い人が通された御殿があったと思われます。
明治維新後、三之丸の一部の建物が朝日町小向の浄泉坊に移築され、書院として残されています。
現在、三之丸は吉之丸コミュニティパークの場所にあたります。
今回は、“正保城絵図”を基に本丸・二之丸・三之丸をご紹介しました。
城絵図が作られた時代によって、新しい建物が出来ていたり、昔あった物がなかったり・・・
と、見る絵図毎に新たな発見があります。
また、100年以上前に作られたものとは思えないほど、色鮮やかな絵図もあります。
桑名市立中央図書館の所蔵資料では“正保城絵図”をご覧いただけますが、4月10日(日)まで桑名市博物館では期間限定の特別企画展「徳川四天王の城 桑名城絵図展 」が開催中です!
先日、私< かぶら >も観に行きましたが、絵図の大きさと鮮やかな彩色にただただ驚かされました!
滅多にない機会ですので、お散歩がてら博物館を訪れてはいかがでしょうか?
▼参考HP(詳しくはこちら)
桑名市観光ガイド
桑名市博物館
< かぶら >
三八市(さんぱちいち)はワンダーランド
2016年3月20日(日)|投稿者:kclスタッフ
~桑名は今も「十楽の津(じゅうらくのつ)」~
はじめまして、「志るべ」と申します。
「志るべ」と書いて、「しるべ」と読みます。
新しく、スタッフブログ「ブックとラック」の担当となりました。
よろしくお願いいたします。
名前の由来については、機会を改めてお話ししたいと思います。
今回は、三八市(さんぱちいち)の話におつき合いください。
少し前になりますが、寺町通りを通りかかったところ、
そのにぎわいにびっくり。
そうだ、三八市だ!
と、思わず入っていきそうになったのですが、 行き先を思い出し、
後ろ髪を引かれる思いで、 寺町通りを後にしました。

三八市の日にかかります。
帰りに立ち寄ってみると、
社会科見学らしき小学生の一団も加わり、
にぎわいはさらにパワーアップ。
小さなお客さんたちは、目を輝かせながら、
限られた予算の中で、真剣に品さだめをしています。
桑名の方であれば、ご存じのとおり、
三八市は毎月、3と8のつく日に寺町通りに立つ市です。
魚に野菜、おもちにコロッケ、しぐれに黒棒(冬限定だそう)・・・
誘惑がいっぱいです。

ゆめはまちゃんのコーナーもあります。
そんな中に、桑名の名産品が並ぶ「くわな まちの駅」があります。
ゆめはまちゃんのグッズのとなりには、
なぜかバナナの袋入りが並んでいます。
この自由な品揃え、 これぞ桑名の魅力!
かつて戦国時代、
桑名は「十楽の津(じゅうらくのつ)」といわれていました。
「十楽」とは仏教用語で、
極楽浄土で味わえる十種のよろこび、楽しみのことをいい、
「津」は、港を意味します。
「十楽の津」とは、自由な取引のできる港町というような意味でしょうか。
この時代には、「座」という制度(組合)があり、
座に縛られて、商売も制約を受けていました。
一方、桑名では自由な取引が行われていました。
桑名は、座のない自由都市として栄えていたのです。
信長の楽市楽座は有名ですが、町衆が力を持つ桑名では、
楽市楽座令が出る前から自由に商売が行われ、にぎわっていたのですね。
桑名が「十楽の津」と呼ばれていたことがわかる史料が、
近江(滋賀県)に残されています。
それは「今堀日吉神社文書(いまぼりひえじんじゃもんじょ)」1)
という、舌をかみそうな名前の文書です。
「今堀日吉神社文書」は、近江の日吉神社に伝わる文書で、
中世の商人の実態がわかる、貴重な文書がたくさん収められています。
この文書の中に、桑名で行われた紙や布の取引をめぐって、
近江の保内という村の商人と、枝村の商人が、
争いをしていたことが書かれています。
訴訟を記した文書です。
そこに、「・・・桑名ハ十楽津ニ候由・・・」と記されていることから、
桑名は「十楽の津」といわれていたと、考えられています。
また、桑名の町衆が力を持っていたことを示す、
エピソードも残されています。
安濃(今の津市)の豪族・長野氏が、桑名に攻めて来た時、
支配を嫌った桑名の町衆は、町から逃げ出してしまいます。
その結果、港はストップ。
取引はできないし、伊勢神宮への貢物も届きません。
困ったのは伊勢神宮です。
お願いだから、桑名から引き揚げてくれ
と、何度も長野氏に手紙を送っています。
この手紙が、「引付(ひきつけ)」2)という神宮の文書類に
収められています。
地方の豪族が、桑名に攻めて来ても、 桑名の町衆は、
それを上回る力を持っていたということですね。
残念ながら、地元桑名にはこういった史料は残されていません。
また、訴訟状である文書が、必ずしも客観的事実を示すとは限らない、
という見方もあります。3)
とはいえ、今も桑名人のパワーは健在です。
中世の「十楽の津」は、平成の「三八市」に引き継がれているようです。
これからも、
頑張れ、寺町通り商店街!!

寺町通り商店街の入口にかかっています。
引用・参考資料
1)『今堀日吉神社文書』 日吉文書刊行会 1975 L204イ中世
2)『三重県史 資料編中世1上』 三重県 1997 L201ミ
3)『中世末の桑名に関する一考察』 西羽 晃/著 L204ニ中世
『増補 無縁・公界・楽』 網野 善彦/著 平凡社 1996 L204ア中世
『日本の封建都市』 豊田 武/著 岩波書店 1966 291.0トH
三八市の話におつき合いいただき、ありがとうございました。
最後に、先輩ブロガー「ぐりこ」よりご報告があります。
< ぐりこ >からのお知らせ
新担当< 志るべ >の記事、いかがでしたか?
司書として長く郷土資料に携わってきた< 志るべ >の、 今後の投稿を
どうぞお楽しみに!
さて、私<ぐりこ>は2010年1月よりブログ担当を務めてまいりました。
ブログを通して出会えたみなさま、ここまでお読みいただき、
本当にありがとうございました!
この6年間、様々な内容の記事を書いてきましたが、
読者のみなさまからの反響が大きく、 特に印象に残っているのは、
本の修理について紹介した記事です。
こちらの記事からお読みいただけますので、よろしければご覧ください。
今後とも、スタッフブログ「ブックとラック」と桑名市立中央図書館を、
どうぞよろしくお願いいたします。
< ぐりこ >
「ぐりこ」は、 人一倍、いえ人十倍、図書館に熱い想いと「志」を持っています。
「志るべ」の名前の中にも、「志」があります。
ぐりこの「志」は志るべの「志」として、受け継いでいきたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
<志るべ>
ブックリサイクル開催いたします
2016年3月5日(土)|投稿者:kclスタッフ